まぐろさばお

カリフォルニア・ドールズのまぐろさばおのネタバレレビュー・内容・結末

カリフォルニア・ドールズ(1981年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

スタジオジブリの鈴木敏夫が絶賛していたので見ましたが
素晴らしい映画だった。

巨匠アルドリッチの遺作。
「何がジェーンに起こったか?」ではハリウッドショービジネスの闇で狂っていく役者(ベティ・デイビス)を描き、「フリスコキッド」ではカリフォルニアに移住し、アメリカの精神に触れるユダヤ系宣教師を描いた。そこには常にハリウッド産業に対しての自己言及と内省が巡らされていたように思う。
華やかなショービジネスのスポットライトに当たらない暗さを描いた監督が、最後の最後にハリウッドへの愛情を爆発させた作品。

ピーター・フォーク演じるしがないマネージャーとはまさに映画監督であり、二人の女子レスラーは役者だろう。

大人の欲望や、金での買収、不正義に塗れた舞台裏を描きながら、それでもプライドを持って生き続ける事を描いた素晴らしい作品。遺作にして最高傑作ではないかと思う。