爆裂BOX

ミラーズ2の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ミラーズ2(2010年製作の映画)
3.4
自分の運転する車の事故で恋人を失い心に傷を抱えるマックスは、父親の勧めでオープン前のデパートで夜間警備員として働くことに。だが、深夜の見回り中に鏡の中に不気味な女の姿を目撃し…というストーリー。
アレクサンドル・アジャ監督・キーファー・サザーランド主演の「ミラーズ」のオリジナルビデオになりましたが、正統続編です。監督は「TATARI 呪いの館」等続編物のOVよく手掛けるヴィクター・ガルシア。
主人公マックスは鏡の中に不気味な女が見え、更に会社の社員が鏡の中で惨死する姿が見え、その通りに次々死んでいく事態が起き、この惨劇を止める為真相を追い始めます。まず、続編ではありますが前作とは内容の繋がりはないです。同じデパートの系列店が舞台という事くらいかな、前作との繋がりは。ストーリー展開見てもらえればわかるように内容的にはオリジナルの「Mirror 鏡の中」の再リメイクという感じで、こちらの方が韓国版に近いです。エレベーターの中の無限鏡やピザカッターなど韓国版を彷彿させるシーンも盛り込まれてますね。
主人公のマックスは自分の運転する車の事故で恋人をなくし、自身も生死の境をさまよって以来、死後の世界の幻覚が見えるようになり情緒不安定な生活を送り、カウンセリングに通ってようやく安定した生活を取り戻しそうになった矢先にデパートの夜間警備の最中にこんな事態に巻き込まれ、一回は逃げようとするも父親を危険にさらされ、事態を止めるため真相を突き止めようとします。でも、派手な活躍するわけじゃなく地味で頼りがいなさそうなんですよね。終盤でも本当に最後の方になるまであんまり活躍しませんし。演じるのが黒歴史扱いされてる「ターミネーター3」でジョン・コナーを演じたニック・スタールなのも頼りなさに拍車かけてますね(笑)
主人公の父親役でウィリアム・カットが出演していますが、この人、事件の真相に関係ないのに主人公にやる気出させる為か殺されそうになってましたね(本人は気づいてなかったけど)
エマニュエル・ヴォージアが妹を探すヒロイン役で出ていて美人でした。終盤、縛られたけど自力で解いて逃げたり主人公より強そうでした(笑)
OVになった事も有ってかゴア描写も前作よりも増してますね。首引きちぎったり、ガラスで首チョンパ、アキレス腱切られたりハラキリで内臓が溢れ出したりと痛々しさもあるグロ描写は良かったですね。前作と同じくシャワーシーンで惨劇が起きますが、OVになったからかこちらはガッツリヌードもありましたね。
隠された事件の真相に迫っていく流れもテンポよく進んでいき飽きずに見れましたね。ちょっと主人公の回想シーンが長いかなと思いましたが。
事件の真相が明かされ、一気に解決に向うクライマックスもそれなりに盛り上がって楽しめました。事件の真相はしょうもないっちゃしょうもないけど、殺された人達はあんま無残な殺され方しても仕方ないわな、と思わせることはしてましたね。鏡に引きずり込まれた後、鏡面に血が飛び散っていく所も鏡の中でどんな惨劇が繰り広げられてるのか想像させて面白いですね。
ラストの前警備員はあんなに反省して自首もしたのに許されないんだな。
前作とは話の繋がりもないですし、前作のような派手さを求めると肩透かし喰らうかもしれませんが、テンポも良くゴア描写も増えていて楽しめました。オリジナルの韓国版好きな人はこちらの方が好みかもしれないですね。