KITAYUMASSACRE

ホワイトハウス・ダウンのKITAYUMASSACREのレビュー・感想・評価

ホワイトハウス・ダウン(2013年製作の映画)
4.5
ダイハードフォロワーは数あれど、正直この映画はダイハード一作目と同じか、それ以上に良く出来ている(もちろんダイハードが残した偉大な功績はどんな映画にも塗り替えることはできないが)。
『ダイハード』が最低限のドラマを除いては徹底的にアクションに終始しているのと比較して、『ホワイトハウス・ダウン』は前半30分以上をアクションが全く起きない人間ドラマに使っている。よくあるアクション映画だと一番最初のシークエンスで激しい見せ場があったりするが、それも一切ない。
人間ドラマというのはいわば「日常」であり、「日常」を丁寧に描くことによってそれがテロにより破壊される感覚をより一層強く観客は感じることになるだろう。
もちろんこれは作り手がへたっぴだと、「アクションまだ起きないのー?」と観客を退屈させることになる。アクション映画における人間ドラマ、日常の描写を飽きさせずに面白く見させ、主人公の人間性を観客に理解させ、なおかつそこに後々生きてくる伏線をいくつも散りばめるというのはメチャクチャ高等な技術だ。職人的に的確な演出をしたエメリッヒにとっても最高傑作の一つだと思うが、この脚本を書いたジェームズヴァンダービルトおそるべし。
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