ロアー

情愛と友情のロアーのレビュー・感想・評価

情愛と友情(2008年製作の映画)
3.7
#ウィショ君祭 22作目

英国らしさ200%な映画。
この映画のウィショ君、とにかく何から何までハマり過ぎてて大好きなので、個人的にウィショ君映画の中でもとっておきの1作です。

美しい屋敷に美しい衣装に美しい役者。
屋敷っていうかもうお城みたいだし衣装もきらびやかだし、メインの3人をキャスティングした人を始めとして映画に関わった全員にお礼を言いたい。何から何まで大好き過ぎる映画です。

この映画、”僕はあの夏、美しい青年に愛された”っていう間違ってないけどちょっと違うキャッチコピーがついてるんですが、実際はマシュグが美しい兄妹両方に愛されてるので羨ましいにもほどがあります。そもそもマシュグも推しなので私は誰に嫉妬すればいいの???ヘイリー・アトウェルかっ!この映画のヘイリー・アトウェルになりたいです。ヘイリーのパッツンボブヘアーも可愛すぎて辛い。

セバスチャンを演じるウィショ君は、純粋さ、繊細さ、儚さ、奔放さ、悲しさ、見た目もさることながら存在自体が美しくて役にぴったり過ぎて”ウィショ君完全体”って気がします。少なくとも私にとって理想のウィショ君です。マシュグと車椅子で爆走して楽しそうにはしゃぐ姿もかわいいし、ワインの飲み比べや噴水で泳ぐシーンもめちゃ青春っぽくて好き。
それにウィショ君、ずっとテディベアを連れてるんですよ!
もう、ベスト・テディベアニスト賞(男性部門)あげちゃいます。
男子がこんなにテディベア似合っていいのか!
今回再鑑賞していて初めて妹がウィショ君のテディベアを庭に投げ捨ててるシーンに気づき、妹の屈折してる性格もますます好きになりました(え?)

母役のエマ・トンプソンもとにかく名演。”屋敷は母そのもの”っていう台詞に説得力を感じさせる存在感に圧倒されます。単に冷酷な訳じゃなく、彼女なりに愛していたのだときちんと伝わってくるのも絶妙。

青春&ロマンス映画なんですけど、メインテーマは宗教なんですよね。
宗教の教えがすべて正しいと信じ切ってる人間って無神論者からすると理解不能で恐ろしくすら思ってしまうけど、信仰が正しいか正しくないかなんてそもそもはっきり決められることじゃないし、無神論者のチャールズの目を通して信仰に厚い家族を見ることで、根底では宗教について問うているストーリー構成もすごいと思う。父親の臨終シーンでは思わず主人公と一緒にやるせない気分になりました。
そもそも、愛の障害は宗教なので「情愛と友情」っていうより「愛情と宗教」って気がするな(そのタイトルじゃ一切見る気がおきない)

巡り巡って最後にマシュグがブライズヘッドに戻ってくる展開も良かった。
原作が小説なだけあるな~っていう描写や展開の丁寧さが好きです(同じ作者原作のダニクレの「バトルライン」は退屈すぎて途中離脱したくせにww)いつか小説もちゃんと読みたいし、TVドラマ版もあるようなのでそっちも観てみたいです。
ロアー

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