ブラウンソースハンバーグ師匠

わたしはロランスのブラウンソースハンバーグ師匠のレビュー・感想・評価

わたしはロランス(2012年製作の映画)
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この監督の作品は、どれも演出のアイデアや選曲が前景化し過ぎている印象がある。ただ、この映画に関しては、それら前景化した要素が、登場人物の「スペシャル」な存在感の発露と繋がっていて、むしろ必然だと思うことが出来た。
監督作は、他者からの無遠慮な視線を強調するように撮る。それは暴力性と同義だ。
この映画も冒頭から様々な他者の視線に晒される。主人公はそれを被害性として受け取らない。主人公は転身を重ねる度
、発想を逆転させていく。「私を視て」。そう言わんばかりに。