真っ黒こげ太郎

デッドライン 報復の導火線の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

3.5
Roger Corman & Cirio H Santiago(Cirio Santiago) Produce!!!

80年代からずっと変わらぬ、メイド・イン・フィリピンの伝統の味。w




アメリカ軍とフィリピン軍による、テロ組織AKB…じゃなくてAKDの掃討作戦。
(怒られるぞお前!!!)
そんな中、現地に向かっていた戦闘ヘリが撃墜され、生き残った女性飛行士のジェニングス大尉が人質に取られてしまう。

ルイス大将の命により、テロ討伐に当たっていたダニエルズ中尉率いる特殊部隊が救助に向かう。
彼らはテロ組織を倒し、人質を救出できるのか。




人質救出の為、テロ組織に戦いを挑む特殊部隊の戦いを描いた、アメリカ&フィリピン産のコマンドアクション映画。
制作総指揮ロジャー・コーマン氏&シリオ・H・サンチャゴ氏のコンビでお送りする、オールド・スクールな劇安コマンドアクション。
主演は「ジェヴォーダンの獣」「ジョン・ウィック:パラベラム」等でお馴染みのアクション俳優、マーク・ダカスコスさん。

製作陣が80年代からコマンドアクション映画を量産し続けた人達だけあって、本作も例に漏れずベッタベタなコマンド物になっています。
よく言えばベタな、悪く言えばこれといった特徴が無い(爆)、軍人ドンパチB~C級なコマンド映画だ。
(ただし、監督はロジャコマ門下生っぽい。)

一応銃撃や爆破といった見せ場は抑えているし、火薬を爆発させその爆破シーンをしっかり見せてくれる辺りは好感が持てる。
(最近じゃ大作アクション映画でも火薬が爆発しないから困る。)
カメラワークはブレブレだが、戦闘シーンの見せ方もそんなに悪くはない。
ラストの爆発もそれなりに迫力があったかな。


しかし、内容は平凡かつ生真面目&無個性なので、ぶっちゃけそんなに面白くはないです(爆)。

爆発は沢山あるけど、規模が大きくない為か全体的にしょっぱいし、銃撃戦も予算が無いのか取り方が不味いのか(たぶん両方w)、あまり迫力がないのが難点。
クライマックスは大砲が砲撃してるけど、その爆破もメチャクチャショボい。しかも同じ爆破シーンを繰り返し使ってる。
(ショボすぎてちょっと笑った。w)

テンポも平凡で、最初からクライマックスまでず~~~っと同じテンポ。
登場人物も特筆できるようなキャラは居ないし、戦闘シーンも淡々とジャングルを攻略するだけなので全体的に地味なので、ドンパチやってるにも拘らずあくびが出てしょうがない。w

さらに言えば主演はダカスコスさんだけど、格闘シーンは全くない。
(しかも捕まった女性パイロットの方が蹴りをする、そっちかよ!w)
それならダカスコスさんじゃ無くてええやん!と思ったが恐らくロジャコマさんが俺らみたいなボンクラな観客を取り込むためにキャスティングしたのかもしれない。w
因みにダカスコスさんの日本語吹き替え声が妙にイケボだと思ったら、何とあの速水奨さんが吹き替えてました。
(それ以外の吹き替え声優も地味に豪華、他の大作映画の吹き替えに充ててやれよと言いたい。w)


そんなこんなで全体的に平均的過ぎて正直、物足りない感じの内容だったが、それでも銃撃や爆破シーンは抑えてあるし、速水奨さんの真面目なイケボも結構聞けたので、目と耳の保養ぐらいにはなったな。www
尺も88分でサッと見れたのは良かった。


兎に角、良くも悪くも90~80年代のビデオバブルの時に出まくったようなVHS系の安いコマンドアクションの流れを汲むような内容なので、そういうのを求めてる人は暇つぶし程度には見てもいいかもしんない。
まぁ、全体的に激安で平凡で地味でショボいので(ボロクソじゃねーか!)、そこまでオススメは出来ないけどね。

因みに、続編もあるのですがそっちは何故かレンタルショップに置いておらず。
まぁ、次回作も殆ど同じ制作陣で作られてるみたいなので、そんな変わらないと思うけど。w