皐月

her/世界でひとつの彼女の皐月のネタバレレビュー・内容・結末

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

人工知能のサマンサはPCの中にいて話したり同じ世界をみて共有したり相手の気持ちを感じる力もある
笑ったり怒ったり傷ついたりもする
それは、まるで人間のように観ていて感じる部分がある

だからこそ、人間と人工知能の違いの行き違いが切ないものがあった

人間は生と死がある
人工知能には人格があってもPCであり修理できなければ終わるかまた同じものや似たものを作る
何より、人間の身体もなくただ知能があってそれが心のようで違う

それでも、セオドアとサマンサが恋をしてる姿は表情や声が輝いていて眩しかった

妻との離婚に向き合えた事
それも、どこか淋しげなセオドアがサマンサに出会えてなければもっと時間がかかったように感じた

セオドアの仕事は、誰かの変わりに代筆して手紙を書く仕事
その仕事は、セオドアの感受性豊かな所も伝わり
だから、他人の心情をみたりして感じて代筆するのが素敵な手紙もあるのだと思った

人工知能故の進化をするという事
人間ならば成長するという事

PCの人工知能によるアプリは実際にあるから
どこまで、進化し続けるのだろうと思う

人間と人工知能がお喋りしたりしてホッコリしたり
それは、素敵なのだと思う

ただ、恋愛をすると人間には本能があって好きな感情が強くなる程
触れて相手の温もりや鼓動に安心したり
より深く心と同じように身体も繋がりを求めるように自然となる

ただ、それよりもっと大切なのは相手を大切に想う気持ちなのだから
セオドアとサマンサの恋愛も確かなものだと感じた

それでも、人間と人間・人間と人工知能
五感があるからこその人間に備わっているものが人工知能にはないからこそ
セオドアもエイミーも行き違いがあり
溝ができてしまう
それもまた自然な事のように感じて
どれだけ人工知能が進化しても
人間の感情と人工知能の知能とではハッキリとした違いがある

だからこそ、人間には人間の親しみの大切さがあって
1人では孤独や淋しさも感じれない事

それは、やっぱり人間にある感情や記憶で大切なもの
人間や本能ある生き物にしか感じれないもの

それでも、サマンサがセオドアの心の中にいる
会話をして共有する
人間と同じ事をサマンサがする

どこか悲しいけど
サマンサの存在があるから感じれた


人工知能が進化していくけれども
人間の感情の豊かさは人間だからこそ

どちらの良さもあるからこそ
どちらの魅力も正しくあれば良いなと感じました
皐月

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