ぽん

グランド・ブダペスト・ホテルのぽんのレビュー・感想・評価

4.2
ウェスアンダーソンが大好きで、
欠かさず映画館に観に行くくらい好きな映画監督の一人なのに、

これを言うと、ちょっとおしゃれぶってるというか、
いわゆる”映画好き”な人からは微妙な顔をされる。。

ウェスの映画よく分からないと言われるので、ちょっと言語化してみた。



結論、何が良いかというと。。。
『なんとも言えない抜群のバランス』
に尽きると思う。

リアル(時代考証)とファンタジーの対比とか、
色味のポップさと扱うダークテーマの対比
グラフィックの絶妙な切なさに対して、軽快なテンポで進んでいく物語の対比

役者の演技やセリフだけではなく、カラーのコントラスト、音楽、構図、表情とカラーの意外性みたいあらゆることで表現しているその絶妙なバランスがウェスの映画にはあると思う。

いわゆるお涙頂戴系の映画があまり好きではないって言うのもあるけど、そういう映画を見るとどこか違和感というかがずっとあって。

泣かせにきていないのに、どこか切ない。
お涙頂戴系の物語に入り込むことはないけど、俯瞰して見るからこそ、ものごとの本質が見える様な感覚。。。。

構図とかファッション・カラーグラフィックが単体で切り取られてフォーカスされているけど、その複数要素の対比やバランスの強弱が素晴らしい
ぽん

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