爆裂BOX

メガ・パイソンVSギガント・ゲイターの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.3
過激なヘビの保護活動家ニッキーが盗んだパイソンを自然公園に放った事でワニや人がパイソンに襲われ、保護管のテリーの婚約者も犠牲に。怒ったテリーはワニにステロイド入りのエサを食わせ巨大化させヘビと戦わせようとするが…というストーリー。
「ペット・セメタリー」のメアリー・ランバート監督が贈るコメディタッチのモンスター・パニック。主演女優二人は80年代に人気を博したアイドルだったらしいですがちょっと存じ上げないです。
前半はニッキーが自然公園にはなったパイソンがワニと戦って絞め殺したり、蛇退治に乗り出した地元のハンター達を次々と襲っていきます。偶にワニも襲いますが、主にパイソンが活躍します。この時点では巨大化してないんですが、巨大化して無い蛇たちの暴れっぷりが長く描かれます。中盤すぎくらいからステロイド入りのエサを食べたワニがムキムキに巨大化してギガントゲイターになり、その卵を食べたパイソンもメガパイソンになります。といっても戦うのは一瞬で、一緒に人間を襲って食べていきます。大都市に出てビルなどを破壊して人を襲っていく所は怪獣映画っぽいノリですね。ゲイターとパイソンのCGはプレステレベルで、人との絡みの合成も違和感ありますね。ゲイターは主人公達追いまわしたり子供と主人公達に襲い掛かったりと見せ場ありますが、前半と打って変わってパイソンの方は見せ場少なくなったな。
主人公ニッキーもテリーもどちらも自分勝手でこの二人の対立がそもそもの事の発端なんですよね。ニッキーはヘビ優先で盗んだヘビ公園に勝手に放って駆除作戦にも抗議してテリーの婚約者が死んだときには「パイソン殺した報い」と煽りますし、テリーはテリーで部下のお婆さん保護管アンジーの入れ知恵あったとはいえヘビとワニが巨大化する原因作って二人とも最後の方になるまで反省しないし感情移入し辛い主人公達であります。他のキャラもほぼバカばっかりで、まともなのはネイティブアメリカンの動物学者のオッサンくらいですね。この人だけ真面目にモンスター映画のキャラしてた。ちゃんとした対応進言するのにテリーには尽く無視されてましたね。
人バンバン食われますが、全体通してユルーイ雰囲気漂っていますが、何か嫌いになれずに見れちゃいましたね。パーティ会場でのキャットファイトは結構まじな感じで、ギガントゲイターとメガパイソンが襲撃してきて皆逃げたり戦ってる中でも構わず喧嘩続けてる所は笑いました。
主人公二人が辿る末路は笑えたしスカッとした。ボンクラ保護管の蛇の説明が伏線になってるのはちょっと意外だった。ラストも笑っちゃいました。皆の中では英雄として残ったのか。
ユルーイ感じのC級モンスター映画ではありますが、不思議と最後まで飽きずに見れたのはそこそこのベテラン監督が手掛けてるからかな。