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アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロンのblacknessfallのレビュー・感想・評価

5.0
【注意喚起】
「アベンジャーズと言えばMCUよりUS PUNKだろ😬💨」て人にのみオススメのレビューなってる。そうじゃない方が読むと時間の無駄になる可能性が高い。




すでに50年近い歴史がある以上、パンク・クィーンと言っても人(パンクス)によって誰なのかはまちまちだと思う。オーセンティックな歴史を重んじる人はパティ・スミスだろうし、フェミニズムとパンクの関連を重視する方ならX RAY SPECのポリー、90年代の日本のアンダーグラウンドハードコアシーン(所謂ジャパコア)とシンクロした人なら当時影響が大きかったUKHCシーンからVice Squadのベキ・ヴォンデージ名前が出てくるだろう。
おれもジャパコアに出入りしていた人間なんだけど、おれに取ってのパンク・クィーンはUS punkレジェンドである現在日本ツアー中のAVENGERSのボーカル、ペネロペ・ヒューストンなんだよ。AVENGERSの偉大さについては来日決定の報を鑑賞中に知り、レビューの半分以上をAVENGERSに言及した『エルカルミーノ:ブレイキングバッド THE MOVIE』を参照してくれよな😏

だから当然、金曜日の下北沢公演行ったよ。
100人マックスぐらいの狭いライブハウス、しかもサポートにこれもUS punkレジェンド channel 3を帯同しての強力な布陣。にも関わらず客入り7割ぐらいだった…まあ、US パンクは日本ではニッチなもんだと分かってはいたが、ちょっと意識が低すぎるよ、、😢
まあ、おかげて弾かれることなく真ん前でペネロペ様を拝めたからよかったけど。
ライヴは素晴らしかった。御年64才のペネロペ様は往年のスリムでボーイッシュな面影はなく、貫禄がついた下町のスナックの小粋なママといった佇まいからは想像もつかないシャープなステージングと昔の音源と寸分たがわぬ伸びやかでエッジの効いた歌声で名曲の数々を熱唱してくれた。何回か感極まって吐きそうになった🥺😆
少ない客はみんな分かっているマニアばかりなのでポコダンスのサークルやモッシュが飛び出し、激しく喜びを表現してた。ほとんどオーバー45才なのに熱かったね笑 本当に感動的な時間だった。

マニアばかりと言えばみんなここぞとばかりに、USパンクのマニアックなバンTシャツを着用していた。中でも着てる人を見たことないニッチ中のニッチなバンTの人がいたので声かけたら、昔からライブハウスでよく会う人だった笑 確かに知ってる中でも上弦の鬼クラスのマニアなんで、この人ならと納得した。コロナ禍以降会ってなかったからパッと見で気づかなかった。こういう再会できるのがライブハウスの醍醐味だよな😏

それと、channel 3。彼等も当然楽しみだったんだけど掴み所ない印象があった。
初期の頃はあの時代のアメリカのバンドらしからぬUK ハードコア・パンクの影響が色濃い哀愁といなたさを帯びて疾走感のあるハードパンクは本当にイギリスのバンド、特にbeat the systemというレーベルが出してたUKの中でも特別いなたさを放ったバンド郡と見紛うぐらいかっこよくて好きだった。だけど、90年近くに突如、ガンズ・アンド・ローゼズのようなスリージーなバッドボーイハードロック路線の音源をリリース、聴いた時はグッサ困惑したよ笑
なんかルックスもUkパンクスタイルからハノイロックスやガンズみたいなファッションに大変貌、、売れたかったのかなぁ🙄

だからライヴ見るまで不安だったけど、channel 3もしっかりパンクスタイルの頃の楽曲をガンガンプレーしてくれて安心した。ファッションもダムドやクランプスのTシャツを着たパンクおやじ然としたものだったしな笑
おもしろいと思ったのは当時はUKぽさしか感じなかったけど曲によってはもろにアメリカのルーツロック的な埃っぽさが全面に出たものやカントリーのような歌い回しをする曲があった。
このルーツロックとパンクを分かりやすく折衷した曲、ほぼ同期のsocial distortionに似てる。
こういうスタイルのバンドはこの時期イギリスにはいないんだよね。この屈託なくベタをやれるのがアメリカのパンクの特徴の1つなんだと思う。答えを貰った気がした。
しかし、channel 3は正直、ライヴより人柄の方が印象に残った。
気さくで謙虚でいい人ばっかなんだよ。
ギター/ボーカルとドラムはエントランス付近でニコニコして客に声かけてるし、ベースの人はバンドのラバーバンドをせっせとプレゼントしてる。ギターの人に至ってはAVENGERSの物販係やってんだぜ笑
わかったように書いてるけど、開演前で、おれはメンバーの顔を把握してないから全員メンバーだと知らず客かローディーだと思ってたから笑 セッティングの時に彼等がchannel 3とわかって驚いた笑 アンチ・ロックスターな振る舞いに演奏以上にパンクを感じたよ。感動した。

もうお気づきかと思うけど、今回、映画のレビューする気ないから。色んなとこに書いてるけど、まだ足らないくてここにもライヴの雑感を書きたくなってしまったわけで。
本作はオンタイムで観てるけど内容なんて忘れてるしさ、だからって再鑑賞するようなテンションじゃないから。ライヴの余韻に支配されてんだよ。それぐらい素晴らしいライヴだったんだ。
シネフィルの前にパンクスなんでね😏
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