まめた

レイルウェイ 運命の旅路のまめたのネタバレレビュー・内容・結末

レイルウェイ 運命の旅路(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

第二次世界大戦中に捕虜の兵士がタイミャン鉄道建設に労働者として使われ、奴隷として使い捨てにされたことは勉強して知っていた。映像でみるとかなりショッキングなものだった。拷問は言葉では伝わらない。映像にすると戦争の残酷さは伝わりやすい。
戦争は自分が属する国の目線で見てしまうが、この映画はイギリスの捕虜から見たものなので日本軍の犯罪行為を客観的に受け止めなければならないと思った。
この映画の主人公ローマックスは愛する人という希望があったから過去を許して前進しようと思ったのだろう。何十年も苦しみ結果許したとしても記憶は消すことはできない。死ぬまで苦しむことになるだろうな。
精神的に大丈夫そうな友人の方が亡くなるとは、彼と表に見せないだけで心の中ではもがき苦しんでいたんだろうと思うと辛い。
単なる戦争映画ではなく、戦争の残酷さ、その後の人生の苦しみ、許しまで描かれていて戦争映画として中々よかったと思う。
ただ主人公ローマックスが永瀬を許す場面の描写が薄いかもしれない。もう少し葛藤する場面があったら許しの行動に説得力があったかな。終盤が少し惜しい。
コリン・ファースが好きで色々な作品を見ているが人間ドラマも上手い。葛藤したり立ち向かったり弱音を吐いたり人間らしい人を演じるのが得意なんだろうか。英国紳士ジェントルマン役よりはパーキンズやジョージ6世、ローマックスなどの役の方が良いと思う。ニコール・キッドマンは不自然に老けていないからもったいないな。皺がある方が表情がよく見えるだろうにな。
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