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捨てがたき人々のtheocatsのレビュー・感想・評価

捨てがたき人々(2012年製作の映画)
1.8
九州諸島部の無節操な性事情の展覧会

という意図はもちろんないだろうし、実際の出来事とするのもかなり無理が有るが、案外こんな犬猫的性本能で回るような狭い地域社会はあるのかもと思えないわけでもない。

原作は秋山ジョージの漫画。読者であれば比較をして述べることもできようが、さぁて、どう言ったらいいものか困ってしまう映画。
率直に言えばまとまりと明確な落ちを欠いたとりとめのない映画。

こちらの感情経緯的には主役:大森南朋の卑屈・ひねくれっぷりに嫌悪が生じると言える位。他の役者陣に関しての共感反感は取り立ててない。というかそこそこの役者陣が顔を揃えているもののブヨブヨの締まりない演技に見えてしまう。

ポルノ描写は最初から生煮え演出というネガ印象を受け、それが募り中盤からうんざりゲップ・・。

いずれも明らかに監督が責めを負う部分だろう。

終盤、望まれない形で子供が生まれた後、卑屈ひねくれ大森南朋のポジティブ成長物語になるかと思いきや、ずるずるずぶずぶの犬猫的淫蕩生活に変化なし。おまけにあの妻までもが・・・・
結局はそんな淫蕩生活から抜け出せない悲しい性(さが)・宿命を背負った人々の群像劇という解釈でいいのかもしれない。

一番いいのは原作漫画を読むことだろうけれども、そこまでする気はない。

ストーリーは抜きにして五島列島の描写が港湾部だけという感じだったので、もっとダイナミックに島を映画内観光できるような構成にしてくれたら、少しはポジな気晴らしになったのにと心残り。

1.8の二つ星 1.3倍速でも長くだるかった

012011
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