海風

嗤う分身の海風のレビュー・感想・評価

嗤う分身(2013年製作の映画)
4.4
ドストエフスキーの小説「分身(二重人格)」を映画化。

分身の自分によって狂わされていく。
異様な世界だけど、クライマックスに100点。いや、終わりだけじゃなくて終始よかった。
キュンとかしないから初ジャンルではあったんだけど、作品が作り出す匂いがとても好みでした。
異様と異様の組み合わせが意外と好きみたいです私。

サントラが日本の歌謡曲で意外にもマッチしていて、怪しさと美しさを感じられた。
そして映像も。暗いトーンで自然光を用いず、ライトの光で不気味に照らされて不条理さやシュールさが際立っていた。

「オリジナルな存在になりたい」
彼はやっと認識される側の人間になったみたいで。
海風

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