このレビューはネタバレを含みます
いやぁ、これは面白かったです。
個人的にノーラン監督は、時間を切り刻み再構築する、といった作風ばかりかと思っていたが、「映画全体の時間軸は連続するが(伏線回収として戻ることはあっても)、時間軸内での空間を複数構築する」という、なかなか難しいことをうまくまとめていたと感じる。監督自身、小さい頃から夢に興味を持っていることもあり、監督のバックボーンをほんの少しながら触れることができたなと思う。
ただ、ミッションのロバートへのインセプションとコブの最後のシーン、更には冒頭のシーン(ここに関しては時間軸が劇中のどこにあったのかが不明)までもが用意されるのは、議論の余地が増えてとても嬉しいが、ちょっと欲張りセットかなと思ってしまった。
いずれにせよ、監督の狙う含みを多く持った面白い作品でした。