2023/03/21鑑賞。65点。
新婚旅行のためモロッコに来たスコット(演. フランク・グリロ)とテイラー(演. ジェイミー・アレクサンダー)のドーラン夫妻は、ヘリコプターに乗って砂漠に囲まれたホテルに着く。
妻・テイラーは、トラヴィスという若い男と不倫しており、次の日に訪れる砂漠地帯の砦に行く道中でスコット殺害を共謀していた。
テイラーがGPS受信機を身につけ、トラヴィスは位置情報を受け取ることに。
次の日、車で砦に向かっていたドーラン夫妻を追ってきたトラヴィスが煽り運転をする。スコットは彼から逃げようとしてスピードを上げ、砂漠の中で修理のために停車していたバンとバスに衝突してしまう。
車の横転によって車内で気絶しているトラヴィスを運び出したスコットは、彼がGPS受信機を持っていることに気づく。煽り運転ではなく、ずっと自分たちをターゲットにしていたと見抜いたスコット。
スコットとテイラーはは気づいていないが、衝突したバスは犯罪者護送用のバスであり、乗車していた凶悪犯・べナムは混乱に乗じて警察官たちを殺害。手錠を外して銃を奪うと、警察官たちからダイヤの原石を奪っていた。
べナムの正体は、ダイヤ強盗・密輸、その過程で殺人を犯した凶悪犯だった。
ドーラン夫妻の乗る車の激突のせいでバンの中に閉じ込められている女性・オードリーと赤ちゃんを助け出したスコットら3人。バンが燃え始めたため、運転席に乗る男・アマルを助け出すことはできなかった。
そんな彼らの前に、「砂漠でバイクが故障した」と話す軍人上がりの修理工・サレーが現れる。
6人(+赤ちゃん)は、力を合わせて砂漠から脱出することになるが、べナムは銃を見せて仕切るのは自分だと宣言。
整備工であるサレーを中心にして、車の修理が始まる。一方でサレーは、バスの乗客たちのことを調べていた。インターポールの手配書や死んだ乗客が警察バッジを身につけていたことから、べナムの素性を知る。さらには、警察官の持ち物の中からダイヤの原石を見つけ、自分のポケットに入れる。
そんな中、気絶していたトラヴィスが目を覚ます。スコットは、トラヴィスが自宅の屋根を塗った塗装工であること、彼がテイラーと肉体関係にあることを知っており、トラヴィスを金で買収していた。自分を殺害する計画の存在を知ったスコットは、その会話をトラヴィスに録音させてテイラーを刑務所に送る算段だった。
男たちを敵に回したテイラーだが、オードリーはそんな彼女に自分の秘密を明かす。
オードリーは、マルセイユの大物犯罪者・シリルに雇われている身であり、彼の子どもを連れてモロッコに逃れた妻・オデットを見つけ出すのが仕事だった。オードリーの相棒・アナムがオデットを半殺しにし、オードリー自身はボスのために赤ちゃんを連れて帰る予定だった。
つまり、赤ちゃんはオードリーの子ではない・・。
砂漠を脱出した後は刑務所送りを免れないテイラー。切り札としてスコットの所有するキプロスの隠し口座を暴露すると言い出す。
テイラーは、再びトラヴィスにスコット殺害を持ちかけるが、彼女の性根の腐り方に嫌悪感を抱いて、これ以上関わることを拒む。
味方を失ったテイラーに、べナムが接近する。べナムはダイヤの原石を手に入れるため連続強盗殺人を犯して刑務所に収監予定だったと明かす。そして、「ダイヤの原石が手元にあるので、一緒に逃げないか？」とテイラーと誘う。
べナムはテイラーをの美しさに惚れ、テイラーはダイヤの原石に心を動かされて手を組む。
車の修理は完了したが、べナムの裏切りを見越したサレーが、車に細工をして動かないようにする。
小細工に気づいたべナムはトラヴィスを射殺し、サレーに銃を向ける。サレーは、足首に隠し持っていた銃でべナムを射殺する。
サレーが車を運転し、助手席にスコット、後部座席にはテイラーとオードリーが乗る。
ホテルに送ってもらったドーラン夫妻。
テイラーは車を降りる直前、サレーがダイヤの原石を持っていることをオードリーに教える。
そして、スコットの隙をついてホテルの部屋にある金庫からキプロスの隠し口座について記載された情報を奪うと、タクシーに乗ってエッサウィラに向かう。
サレーは、オードリーと赤ちゃんをエッサウィラに送ってやることに。オードリーはボスであるシリルに電話し、「一緒にいるサレーという男がダイヤの原石を持っているので、エッサウィラで奪う。彼を路地裏に誘き寄せるので、襲撃してほしい」と頼む。
エッサウィラに着き、路地裏でシリルに襲われたサレーはダイヤを強奪されるが、隙をついて逃げることに成功。その後、今度はシリルとオードリー、赤ちゃんを尾行する。
サレーの目の前で、ヒジャブを来た女がシリルを射殺する。女の正体はテイラーだった。
女の力でサレーからダイヤの原石を奪うのは肉体差・戦闘スキルの面で不可能なためシリルに奪わせた後、彼を殺害してテイラーとオードリーで山分けする計画だった。
サレーは、テイラーを殴って銃を奪う。
サレーの登場により、ダイヤの原石強奪計画は頓挫。テイラーはオードリーを見捨てて国外脱出を図ろうとするが、スコットに捕まる。
「愛してはいたけどあなたの支配的な態度が嫌だった。一緒になるなら死んだほうがマシ」と捨て台詞をはくオードリー。スコットは、その言葉が嘘で、初めから自分を愛する気持ちなんてなかったと確信して彼女を刺殺する。
※トラヴィスと一緒に使っていたGPS発信機のせいで、スコットに居場所がバレてしまったという皮肉なオチ
一方サレーはオードリーに、自分が砂漠にいた理由を明かす。
サレーの恋人は、赤ちゃんの母親であるオデットであり、彼女を半殺しにしたオードリーたちに復讐することが目的だった。
赤ちゃんの顔を見たサレーは考え直し、彼女を殺さないで警察に引き渡すことにする。
赤ちゃんを抱えて、「これから戻る」とオデットに電話をするサレー。妻を殺害し、観光客に紛れて立ち去るスコット。
奇しくも一度分かれた2人の男はエッサウェラで再会し、互いに目で合図を送って別れの挨拶をするのだった。
