Yoshishun

赤×ピンクのYoshishunのレビュー・感想・評価

赤×ピンク(2014年製作の映画)
3.0
“巧もびっくり!?”

『仮面ライダー555』ヒロインの芳賀優里亜が体当たり演技で挑んだエロティックアクション。観る前は予想だにしなかった真里のフルヌードに、巧のファイズギアも衝撃のあまり思わずエラーを起こすことでしょう。

地下格闘場での訳アリ女同士の乱闘、友情、そして迫りくる脅威‥‥特撮出身の監督のためアクションパートの気合の入りようは凄まじく、キャストも体を張りまくりの熱演を見せる。過剰なSEで誤魔化してはいるものの、モロに顔面や腹部を殴打されもがきながらも立ち上がっていく女達に不思議と感情移入‥‥

するわけでなく、ただ喧嘩をしてるだけ、もしくはじゃれあっているだけの映像で特に深みはない。それもそのはず、各キャラクターの背景がほぼ台詞で片付けられ、芳賀優里亜演じる皐月に至ってはかなり重要そうな設定を二言で片付けてしまう浅さ。自分自身に悩める彼女たちの成長と和解の瞬間にカタルシスを感じたいのに尽く浅い。更に敵勢力に至っては一応空手家という設定だが、どう見てもキックボクシングや類似するスタイルなのも興醒め。『アフリカン・カンフー・ナチス』もカンフーしてない部分もあったが、それを突き抜ける面白さがあったが、本作には妙に真面目に描いている分、浅さが際立っていた。
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