lapin2004

X-MEN:フューチャー&パストのlapin2004のネタバレレビュー・内容・結末

X-MEN:フューチャー&パスト(2014年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

あまりにも凄絶で絶望的なバトルの一方で、過去の6作品で積み重ねられてきた、キャラクター同士の複雑かつ濃密な人間関係・心の葛藤が丁寧に描かれており感心した。チャールズとエリックとレイブン、レイブンとハンク、あとローガンとストライカーの因縁や、ローグエディションではボビーとキティとローグの関係性も作品に深みを与えている。ローガンとジーンの再会でウルっとさせておいてのスットコさんとか、まーお腹いっぱいですわ。

複雑なストーリーを繊細丁寧にまとめきった監督の手腕は褒めるべきだろう。ド迫力の映像や大物俳優たちの演技以外にも、未来と過去で平行展開されるバトルの演出、タイムトラベル役を原作のキティからローガンに改変した設定など、脚本演出の巧みさも感じる。

前作(ファーストジェネレーション)が素晴らしかったので忘れかけていたが、やはりこのシリーズは第1作目からのブライアンシンガー監督の哲学が根幹にあるんだな と、本人がメガホンを執った本作で再確認した。シンガー監督だと「人間側」の恐ろしさが印象づけられ、やはりそこがこのシリーズの特徴になっているんだなと。

ラストもハッピーエンド、主要キャラ総登場で正に集大成と言える傑作なのだが、これだけ大団円してしまうと次回作が難しくなるんじゃないかな〜。杞憂でありますように。
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