かんた

シンドバッド 七回目の航海のかんたのレビュー・感想・評価

3.9
古典的映画の王道と言ってもいい程の作品。

大味な脚本を役者・音楽・そして特撮でカバーするとんでもない手法で成り立っている。
娯楽映画という言葉がここまで似合う作品も中々ないが、
一方でハリーハウゼンのストップモーションアニメは
映画史としても非常に価値のある物と有名で、
サイクロプスやおぞましい怪鳥、
ドラゴンに骸骨の剣士、
中盤出てくるヘビ女に
割れるツボ・サイクロプスに掴まれる人間
どこを取っても1級品!

予告編を見るとやたらと「ダイナメーション」とキャスリーングラントが口にするが、
どうやら俳優さんの演技をコマ送りにして、
そこにキャラクターの動きを合わせている手法の事らしい。

個人的にダイナメーションで一番感銘を受けたのは、
骸骨の剣士とのアクション!
ただの骸骨なのにやたらと格好よく感じる!
これは造形がまず素晴らしいという前提が大事。
双頭の怪鳥なんかは体に本物の羽毛を使っているように見えるが?
物凄くおぞましい造形になっている。
本気で恐ろしく感じた。

終盤なんかはストーリーなんかあってないようなもんで、
突然現れる2人目のサイクロプスと、
ドラゴンが異種格闘を繰り広げる映像は!
脳汁ドバドバの展開。
思わず鼻息も荒くなってしまった。

劇場のスクリーンならかなりの迫力があっただろう。
感動を味わいたい。
かんた

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