『関心領域』予習
ジョナサン・グレイザーの映画は『THE FALL』と今作しか見ていないのでまだ何とも言えないけど、高低差を使うのが上手い監督だなと思った。今作もスカヨハと一線を越えようとした男たちは沼のようなものに呑み込まれ、落ちゆく所から彼女の足取りを見上げるシーンや、森林を見上げるショットなど。
本編については、深いメッセージがありそうだけど実はないんじゃないか。単に謎の女性が自分らしさに気づくというだけの話にしか思えない。余白が多すぎて観客に理解させる気なんて更々無いんだろう。転換点となる鏡を見つめるシーンもありがちだし、一言で言えばつまんない。
メモ追記:途中でスカヨハが心を動かされるきっかけとなった男性は、ベルリンでセバスチャン・スタンが主演賞を受賞した『A Different man』に出演している。
