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沈黙ーサイレンスーのsuzumeのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
3.8
原作も読んでみたいと思って調べたら
出版当初はカトリック協会から強い反発を受け、特に長崎では禁書に等しい扱いだったと知り、思った以上に重いテーマだった

植民地支配と宗教を考えると、布教を許さない日本の姿勢は理解できる

生きるだけで辛い世界にいた時に、布教によって知った天国などの概念に、貧しい農民達が救いを見出したのも仕方がないと思う

布教する国の支配者達の思惑はあれど
布教にきた現場の人間は真摯に宗教と向き合って苦悩する

自分と宗教のために処刑されていく信者に苦悩する司祭、しかし拠り所の神が何か知らしめることはない
教会や他の司祭や十字架や、神を感じる何かがなにも無い異国で
ひたすら自分の中の神と信じるものと向き合うしかない
試される信仰心

丁度先日調べ物で長崎の地図をみていたら
教会がとても多くて、キリシタンの痕跡なのかなと思っていたので
五島列島、長崎が舞台のこの映画は
タイムリーでした
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