テラ兄

カリートの道のテラ兄のレビュー・感想・評価

カリートの道(1993年製作の映画)
3.8
ブライアン・デ・パルマの映画らしい、THE デ・パルマ作品。
一人称視点での長回し、クレーンを使って遠影を俯瞰で撮影しながらのパーティシーン、ところどころでカメラはクルクル周りながら、主人公カリートを追い込んで行く。

アンタッチャブルほどの大ヒットを期待してはいないだろうけど、カジュアリティーズ、虚栄のかがり火でわりと批判を受けたデ・パルマの反撃作品だったのか?

スカーフェイスのアナザーストーリーさが漂う、アルパチーノの演技。
このくらいから、ブラットパック俳優から脱却し、演技派として高い評価を得ていく、ショーンペン。
どこに出てた?ってくらいの後の王様、ヴィゴモーテンセンも出ている。

アルパチーノのキャリアの中でも、セルピコと並んで人気の高いキャラクター、カリート。
バッドエンディングなのはわかっているが、ついつい引き込まれて観てしまう中毒性の高い作品。
音楽がこれまた、ちょっと古くさい感じなのがまたハマっていてなかなかに盛り上がる。
主題歌のジョーコッカーのyou are my beautiful が冷める人もいるだろうけど、なんとなく硬派な映画の箸休めにはなってる。

スカーフェイスとアンタッチャブルを合わせたみたいな映画撮れって言われてもよー、俺はこういうどうしようもない話しが好きなんじゃー!というデ・パルマの声が聞こえてきそうで大好きな作品です。

深夜に寝れないときとかにおススメかなぁ
テラ兄

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