パトリシア・ハイスミス原作ものだが、「太陽がいっぱい」のテイスト的に似ている。
それはもちろん不幸に向かって突き進むということを表しているのだが。
詐欺師の夫婦が起こしたひと悶着に、ギリシャで知り合った青年が関わっていき、3人で逃避行を繰り広げる。
男女だけならともかく、そこに男が加わり三角関係になると何かが起こるのは必然。
ヒッチコックのようなテイストにも意図的にしているのだろうが、次第に関係が歪んでいくのが手に取るように分かる。
ヴィゴ・モーテンセンやオスカー・アイザックという有名どころを揃えた意味はしっかりとある。
ただしラストの独白は個人的には逆なのかなと思った。
そこまで深い関係になるような描写が不足していたからなのかもしれない。