センチョウ

セッションのセンチョウのレビュー・感想・評価

セッション(2014年製作の映画)
3.8
期待値が高すぎたかな、という印象。凡人よりの感性というか、野暮なツッコミだけど、音楽以外にも道はあるやろう、と思ってしまう。そんなことは登場人物たちの方がずっとわかっているんだろうけどもさ。
恋人と別れるシーンや血の出るまでドラムを叩くシーンに主人公の完璧主義なところや、自分を痛めつける、追い込むクセがあるところが表現されていていいと思った。ナイーブな青年なので、叩いていても苦しいことが多いだろうなと想像しながら見ていた。
ラスト辺りのフレッチャーやり方が陰険すぎてびっくりして笑ってしまったが、作戦というか、作為という風に見ることもできるよな、と思った。
二人とも気持ちが折れないのがすごいし、ちゃんと二人だけに見えている世界があるんだろうな。
個人的には年をとって丸くなった二人があのときのことをどう回顧するのか見てみたいと思った。