シミステツ

白河夜船のシミステツのレビュー・感想・評価

白河夜船(2015年製作の映画)
3.6
「もう一度また寝てたでしょって言って」

親友のしおりの死、不倫の不安や寂しさ。眠りが長くなるの分かるな。向き合うべき現実の少なさというか、自分自身への愛情の低下というか。
添い寝屋のしおりは寂しくさせてはいけないし、先に寝てはいけない。心のよりどころとしてのメタファー、そしてその死。恋人の岩永はその場しのぎの精神安定剤であり、ひとたびひとりになると不安が襲う。

海岸でのキスシーンは絵になるなあ。最後のビルの合間から見る花火も素敵でした。穏やかに淡く儚い日々。