水無月右京

ラブ・パンチの水無月右京のレビュー・感想・評価

ラブ・パンチ(2013年製作の映画)
4.5
あとは会社を手放して、悠々自適な老後を過ごす予定だった主人公。会社が買収&解体屋(以後"乗っ取り屋")に乗っ取られ、会社は計画倒産に追い込まれます。自分を含め従業員は全員解雇、企業年金に退職金まで消失してしまうとこから本作は始まります。

主人公はプレイボーイ。そんな彼に愛想をつかした妻とは現在離婚&別居しています。一文無しになった彼は、妻に協力を仰ぎにいきます。

置かれた状況を理解してない妻は、当初彼のことをぞんざいに扱います。しかし、年金が消えたとなると、自宅のローンや子供の養育費に響いてしまう事を理解するや否や、目の色を変えて立ち上がります。"消えた年金"を取り戻せ!

当初は乗っ取り屋への直談判で問題解決を図るのですが、世の中そんなに甘くありません。さくっとあしらわれてしまいます。こうなりゃ実力行使だ!ということで、乗っ取り屋の新婚パーティーに目を付け、新婦に贈られる巨大なダイヤを盗みに行く事を計画します。

果たして計画は上手く成功するのでしょうか…?

内容はペラペラですが、主人公夫婦の身体を張った奮闘劇は見ているだけで面白いです。そして、一つの目標に向かって突き進んでいくうちに、やはりかつては夫婦、徐々に呼吸が合ってきて絆が復活していくさまを見ていると、心地よいものがありました。

"二人が出会ったときは若すぎた"というナイスな台詞が出てくるのですが、視聴者の多くは共感するのではないでしょうか。誰しも過去に別れを経験しており、その原因は、当時の自分の未熟さや包容力のなさ、融通のきかなさなどにあったとするならば、その台詞が該当するからです。過去の出来事をありのままに捉え、全てを許しているからこそ、出てくるメッセージのように感じましたね。

娯楽映画として楽しめますし、共同で問題解決を図るのでカップルで見てみるのも良いでしょう。まだ見たことない方は、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。おすすめですよ♪