真っ黒こげ太郎

エネミー・ライン4 ネイビーシールズ最前線の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

4.7
「ダイ・ハード/ラスト・デイ」の監督が生んだ大ヒット戦闘アクション最新作!

ようやくスカイアクションの名を冠するのを止めたんだね。
まぁそれでも”「ダイ・ハード」の監督”の件で思いっきり間違えて借りさす気満々だけどな。w



アルカイダ軍の武装組織が暴虐の限りを尽くすコンゴ。
武装組織を現地で探っていたスパイと諜報員が人質に取られた!!!

彼らの救出し武装軍団を倒す為に、米軍特殊部隊ネイビーシールズが出撃!!!
敵地での戦いの末、人質となっていた女スパイを救出。(諜報員は既に死亡)
女スパイのゾーイによると、謎の武器商人マリンが36時間後、鉱山で採れるウランでテロリストと取引をするとのこと。

そこで軍曹からシールズに「36時間以内に取引を阻止せよ」というムチャ振り命令が下される。
シールズ隊員達はゾーイと共に武器商人マリンを追う。
果たして、ウランの取引を阻止することができるのか。




ネイビーシールズが謎の武器商人を追って死闘を繰り広げるコマンドアクション映画。
戦争アクション映画シリーズ「エネミー・ライン」4作目で、現時点でのシリーズ最終作。


シリーズを重ねる度に脳筋ドンパチコマンド指数が高くなっていった本シリーズ。
(そしてそれに反比例して知的な面が減ったw)
今回はポリティカルな要素は完全に廃止され(爆)、「テロリストと武器商人の悪事を阻止する!」という、どシンプルなストーリーになりました。w
(中盤でまさかの裏切り展開があったりするが)

社会派な面が消え、純粋なドンパチアクション映画になった事に関しては賛否が分かれるとかもしれんが、純粋にアクションを楽しみたい私的には非常にとっつき易くてヨシ!!!
考えさせられるドラマが見たいならドラマ映画を見りゃええねん!!!(暴論)


さて、本作はそんな作りなだけあって、終始ドンパチシーンのオンパレード!!!!
本編開始10分で戦闘が始まり、その後は終始戦いまくり。
今回もビデオスルーのVシネマだが、今回は予算が多めに出たのかスケールが大きめになり、ド派手なバトルシーンが目白押し!!!!


序盤から大爆発で幕を開け、その後も家屋や車やボートや炭鉱や人体(!)が大爆発!!!
手榴弾もグレネードもロケットランチャーも大盤振る舞い!!!
大規模爆発はCGとかを使ってるかもしれんが、しっかりと火薬を使った爆発があちこちで炸裂!!!
火薬量は下手したら1作目に並ぶんじゃないかな?割と冗談抜きで。

銃撃戦ではガンエフェクトにCGを使わないので迫力満点、薬莢もバンバン出てます。
(某薬莢硝煙マズルフラッシュ刑事も安心。w)
相変わらずのシールズのアイディア戦法に、ドローンを駆使した戦闘シーン等も盛り込まれて、沢山ある戦闘を飽きさせない。
クライマックスはチャカ一丁で乗り込んだ主人公相手に悪党の命令でスラムの悪党が押し寄せる町内版「ザ・レイド」的展開!!!
町中で車が突っ込むわドカスカ爆発しまくるわ、一般人が乱入するわボス敵との肉弾戦があるわでとんでもないスケールのどったんばったん大騒ぎ!!!!

そんなこんなで頭から尻尾まで終始アクションの連続!!正に「全編アクション」!!!
殴り合いシーンがチャカって若干見ずらかったり、多少スローモーションがしつこい場面はあるが、ドンパチをしっかり見せてくれるのでこの位は許容範囲内。

静かな場面もあるが、そこでは女性のヌードシーンや濡れ場を見せてくれる大盤振る舞い!!(笑)
まぁ、アクション映画の合間の接着剤はこんなもんでええわな。w

登場人物に関しては全くと言っていいほど無個性で、死んでも何の感情も湧かない(爆)のだが、それでも主人公達が徹底的にピンチの連続で追い詰めらる為にテンポが良い。
一番悪いヤツもしっかりとした醜い死に様を用意してくれて最高。
因みにジャケットにデカデカと出てるトム・サイズモア氏は指令室で命令してるだけなので、ファンの方々は期待しないでね。w


今回は純粋な脳筋ドンパチ物になったために社会派な面や悲壮感な面が皆無になり、だいぶライトなノリになったが、その分1作目の呪縛を振り切り完全に火薬系のドンパチアクションに特化した作りに拍手。

低予算をもろともしないドンパチの連続やアクションの連続の前ではショボさやツッコミ所も気にならない。
1作目レベルの出来を期待すると失敗するだろうし、過度な期待は禁物だが、銃撃、爆破、ドンパチ、コマンドといったワードのアクション映画が好きなら見て損はないぞ!!!!!




さて、という事で密かに追い続けてきた「エネミーライン」シリーズはこれでコンプリート。
2作目以降はビデオスルー&VシネマのB級映画になりましたが、それでも激しい銃撃戦と爆破、コマンドアクションが楽しめました。
ドンパチアクション映画好きにもっと評価されるべき素晴らしい良シリーズでございました。

2014年の本作以降、新作が作られなくなったのが残念であります。
(テレビシリーズ化のニュースもあったけど、今ではすっかり音沙汰なし…。)
今の世論を取り入れた超火薬まみれな「エネミーライン5」を見たいんだけど、某ネズミーの支配下に置かれた今の20世紀じゃ無理なのかぁ…。
…何なら「ネバー・サレンダー」みたいに制作会社変えて復活してくれてもええんやで?わしゃ大歓迎やで?


最後に個人的な各ナンバリングの評価を。

「エネミーライン(無印)」4.7(一位)
「エネミーライン2」3.5(最下位)
「エネミーライン3」4.2(二位)
「エネミーライン4」4.7(同率一位)


1作目は言うまでもないミリタリーアクションの快作。
2作目はポリティカル要素こそ面白いけどアクション演出がダメダメで結果的にシリーズ最低作に。
3作目はシンプルなコマンドアクションになり盛り返した。こういうのでいいんだよこういうので。
4作目は内容こそ薄いもののドンパチアクションの素晴らしさで私的には1作目と並ぶ高評価でございます。

2作目以外はどれもオススメだし、シリーズ間の繋がりも無いので、興味があれば気軽に見てみてね!!!