Yuki2Invy

イルザ ナチ女収容所 悪魔の生体実験のYuki2Invyのレビュー・感想・評価

3.8
成程、ナチスプロイテーションの基本的構造が垣間見えたのかも…とゆーか、要は「コレは実話(歴史的事実)なんだよ!」とゆーのが一種のエクスキューズに為ってんのかと⇒だから、どんなに陰惨な残虐行為でも(作中に描くのが)ナンか許される…とゆーか。ナチスに関してはソレでも「四捨五入したら大体ホントってコトでOK!」みたいな感じかとも思うんですが、でもまァ、そんなのに騙される人ばっかじゃねーよ…とも多少は思いますケドね(⇒コイツ等のやりたいコトはシンプルに「金儲け」でしかねーんだから)。

しかし、純粋なエクスプロイテーションのジャンル作品としての出来ってのは、総じて比較的かなり高度だったと(率直に)思うのですよね。残虐描写のクオリティとてコレはこないだ観た同時代の『ソドムの市』とも大して変わんないレベルだったと思いますし、分り易くて安っぽい⇒だからこそ血ミドロ&派手で更にキャッチーなスプラッタ系描写については多分上を行ってたんじゃね-かと思います。また、ほぼAV!てレベルのセックスシーンも多くて、ソコで何より主演のダイアン・ソーンがも~意味分かんないレベルの超乳!だったりもするモンで(⇒シリコン入れてもあーは為らない…と思うのですが、じゃあ逆にナニをどーしたらあんなんに為るのかと)その面での見応えも(時代的には)抜群だったと思います。

また、終盤の大脱走⇒ドンパチの大騒ぎ!も作品として彩りが好いと思いますし、あともう一つ、クライマックスのアンナの場面は、アレはホラー好きの私からしても超の付く悍ましい・極上のホラーシーンだったと思いました(昨今だと、あの『テリファー2』における同級生1号の惨殺シーンにも匹敵するかと)。諸々と、ジャンル作品・(品格を度外視した)純娯楽作としては中々に高度な見応えが在ったと思いますね(⇒流石、大ヒットしてシコタマ後続作がつくられてるダケはある…)。

結論、重ねて、ジャンル作品としては完全に大いに評価に値すると思うのですが、もっと広くひとつの「映画」と看做した場合は、根本的な制作動機やなんかの観点からもちょっと評価するのに勇気が要る…という作品かと思います。私としては重ね重ね、あくまでジャンル作品としての純粋な評価として、いったんこの点数としておくモノであります。以上。
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