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奇跡のひと マリーとマルグリットのtaominicocoのレビュー・感想・評価

4.0
ちょっと前に観た作品ですが、あまりの感動と号泣で言葉が見つからずでした。


19世紀のフランスに実在した「もう一人のヘレン・ケラー」と言われる少女・アンと、彼女に"言葉"を与えた修道女の物語。

聴覚障害の少女たちが暮らす修道院が舞台です。

ある日、聴覚と視覚に障害のあるアンがやってきます。両親もなす術がなかったのか、しつけが全くされておらず、獣のように荒くれているアン。

触れようとすると激しく抵抗し、追いかけると木の上に逃げてしまう。

少女を木から下そうと、彼女の手をとったのが修道女のマグリット。アンの手に触れた時、マグリットは突如「わたしが救わなければ」と使命感に導かれます。

そこからのアンとマグリットの闘いは、本当に凄まじい。院に来てから8ヶ月経ってもお風呂に入ろうとせず、食事もままならない。

まるで、野生動物を調教しているような様相。強い信念を持ってたマグリットも心が折れそうになりますが、同僚の助けやアドバイス、マグリットの根気が実り、やっとアンの心が解かれます。

マグリットの目標は、アンに「言葉」を教えること。アンは1つの言葉を覚えると、どんどん知りたがり、手話を手探りで覚え始める、その姿がキラキラしていて、すごく眩しかった。

突然、個人的な話になりますが、うちに13歳になる愛犬がいます。

今年に入り、全く目が視えなくなりました。
耳と鼻と野生の勘は健在ですが、視力がなくなった直後は、恐怖なのか撫でるだけで噛んできました。

13年培った信頼関係があっても、目が視えな
いから心の準備ができないんですよね……

いつものようにワシワシとなでてしまったことを、この作品を観て深く反省しました。

犬と人間を一緒にするなよって話ですが、なんだか重なってしまい、オロオロと泣いてしまった。うちのワンコは、もう、わたしの顔を思い出せないのかなぁ…😭😭😭

アンはその後、後進を指導する立派な修道女として人生を全うしたそうです。

うちのワンコの話しでややこしくなりましたが、めちゃくちゃ、めちゃくちゃ、素晴らしい作品!

感動作が観たい!というモードの方へ、絶賛おすすめします。
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