みむさん

ファーザーランド/生きていたヒトラーのみむさんのレビュー・感想・評価

3.5
ロバート・ハリスの歴史改変小説「ファザーランド」のTV映画化。トンデモ映画にも見えるが意外と面白い。
ルトガー・ハウアーが忠実に国に仕えるドイツの捜査官を演じていて、先入観から彼は悪役なんじゃないか?と思ったがそんなことはなく正義側。

ナチスドイツが第二次大戦に勝利した20年後の1965年。ヨーロッパは一部を除きドイツに「ゲルマニア」として編入され、チャーチルはカナダに亡命してるし、米独は友好関係になりつつあり、ドイツ(ゲルマニア)はスターリンのソ連と戦争を続けているという。
ヒトラーが75歳を迎える日が近づき、アメリカのジョセフ・P・ケネディ大統領との米独首脳会談を控えている時期に不可解な事件が起こったと。

歴史は皆知ってるわけだが、もしもあの時点でこういうことが行われていたら…のパラレルワールドのようで面白い。
面白いが話はシリアス。

国家を信じて仕えてきた者が直面する衝撃的出来事。なぜ機密にできたのかと疑問に思うかもしれないが、関係者を片っ端から消して(殺して)いけば口封じにはなるし、さらに洗脳などで過去を知る人を廃人にしてしまうこともできただろう。
全くのフィクションだがナチスならやってても違和感ないなと思ってしまう。

この物語の舞台をアメリカの大統領がケネディの時代に設定したのもちゃんと考えられてるんだな。

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