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ヒメアノ〜ルのStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

森田剛がとてもよかった。

アイドルとは思えないほど肌の質感がカピカピな成人後の演技もよかったが、中学生のときの演技が凄まじかった。

教室で公開オナニーを強制されたときの「森田」君の目を岡田が「絶望しているような…人間とは思えないような目だった」と評している。そのときの森田剛の目がほんとうにそうとしか言えない目つきだ。

おそらくその瞬間から性が暴力と結びいてしまったのだろう。いじめっ子河島の死体に射精したり犯すことでしか女性と関係が結べなかったりするのはそういうことだ。

凄絶なイジメを受けたことで取り返しがつかないほど壊されてしまった人生を見た。おそらく映画に描かれた場面以外にも森田は人を殺している。「殺そうと思って」の軽さがそれを表している。

人が人を殺す瞬間を剥き出しに描いた映画だ。

ヒロインのバイト先が、何回か行ったことのある店で驚いた。神奈川県北部のあのレストランと東京23区内と思しきアパート(大田区?)のロケーションの雰囲気の違いがそのまま、岡田たちと森田が生きる世界の違いとなっている。ちなみにあのカフェレストランはもう廃業している。岡田と先輩が出していますドーナツもメニューにはなかったと記憶している。
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