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イット・フォローズのこどものネタバレレビュー・内容・結末

イット・フォローズ(2014年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

まず、「it」性病のメタファーではない。

監督が「it」は性病のメタファーではなく、「逃れられぬ死」を意味しているということを語っている。
光と影、正義と悪、そして生と死。真反対に見えるものは大概一枚岩になっていて、どちらかの存在を切り離して存在することは出来ない。
監督は、「生」すなわち「生きること」の象徴的な行為として、セックスを選択したのだろう。たとえばそれが食事であっても、睡眠であっても良かったのかもしれない。映画の登場人物達は、強烈な「生」を味わうと同時に「死」を意識するようになるのである。楽しい旅行が始まるワクワクした気持ちの影に、やがてやってくる旅の終わりのことをも思わずにいられない、アレとよく似ているなと感じる。

オチがよく分からなかったと言う人達がチラホラ散見されるが、「it」の正体をわかった上で今一度、ラストシーンのきつく繋がれた手の意味についてもう一度考えて見てほしい。
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