こどもさんの映画レビュー・感想・評価

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ハンガー・ゲーム(2012年製作の映画)

3.7

ずっと気にはなっていたが続編が発表されすぎていて生き延びまくっていることがバレバレだったので何となく敬遠してた作品

ピータがなぜか地面に埋まってぬりかべとピグモンの間の子みたいになってたのはさすがに
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

5.0

これは大傑作
『search』も鑑賞済みだが、これは1作目を超える完成度
パラッパラッパーみたいな見た目のTheデジタルネイティブ世代がインターネットに「マジ」になるのが良い。サスペンス加減を失わない
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

3.9

なんかいい映画って逆に感想が出てこないもんなんだな。
優等生的な映画かといわれるとそうでもないんだけど 。
本作の目玉であり、かの有名な大どんでん返しパートも、禁じ手のラインすれすれを攻めてて、若干釈
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

-

「科学者なら何をしてもいいと?」
「才能で償える」


原子爆弾という人類の新たな「火」。劇中でもプロメテウスの神話が引用されるが、オッペンハイマーは正に神の所業と紛うほどの発明を成し遂げた。それはた
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章(2015年製作の映画)

4.0

「おい市川、最後によ、一発ヤラせろ」
「ハァ?最低ですね。」

工藤の消失、そして受け継がれるクドイズム。
ゲロを吐きまくりながら孤軍奮闘する田代の姿は涙無しには観られない。
コメディ要素を採り入れ
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Melanie Martinez: K-12(2019年製作の映画)

-

絵文字を抽出したような色彩や、そのポップさを概念ごと液体にして脳に直接注入される感覚。
まさに観る脳内麻薬。可愛いの洪水に侵され続けて、私の局部は訳も分からず勃起させられていた。特に際立ってエロいシー
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版(2014年製作の映画)

4.5

「頭の中でずっと声がしてんだよ。運命に逆らえってな!」

シリーズ初期はただのチンピラだった剛腕ディレクター工藤が、ついに「本職」を飛び越えてバケモノになってしまう。
デビルメイクライ顔負けのデビルブ
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みぽりん(2019年製作の映画)

3.6

謳い文句に違わぬ圧巻のラストシーン。
そこには森羅万象が有ると同時に、何も無い。
アイドルとは虚構であるが故に完璧なのだ。であるとするならば、偶像に対する盲信、狂信に殉ずる側のほうが余程「アイドル」的
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グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

3.4

寒そうに立ってる黒髪メイド服姿のレア・セドゥを見てブタになってしまう。

ウェスアンダーソンのヒステリックな美的感覚に支持されながら、それ自体を実体化させたような舞台芸術の数々。アドベントカレンダーと
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

「ここ、ずっと行ったら、海?」

「うん、海だよ。」

「今度は今度。今は今。」


平山の言う通り、この世には様々な世界が同時に存在していて、もっと云うと公園で踊る浮浪者が象徴するように、それぞれの
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運命は踊る(2017年製作の映画)

4.2

犯した過ちを隠蔽すると、心に凝りができて、その凝りが生涯消えることがないように、人生とは不可逆で、その不可逆性やそのシンプレックスを、人は運命と呼ぶ。

火を点けたマリファナが元に戻らないように。
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ストレイ 犬が見た世界(2020年製作の映画)

3.5

犬の安楽死や捕獲を違法とする稀有な国トルコ。イエスタンブールの喧騒のストリートで生きる野良犬達の日常を映す。
痴話喧嘩のベンチの片隅で昼寝をする犬。女性運動の行進のど真ん中でセックスをする犬。車道と歩
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NN4444(2024年製作の映画)

-

先ず、NOTHING NEWという映画レーベルを立ち上げ、新しい映画監督達の才能の受け皿になろうとしている主催お2人の行動力を賞賛すべきだろう。

NN4444は、元々インターネット上でのみ観るこ
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VOID(2023年製作の映画)

5.0

間違いなくNN4444一番の快作。

「ニッポンの学校」という公教育機関は均一化を目的とする場所でもある。人の死を悼むネガティブな感情も「均され」、哀しみは日常のせせら笑いの為の小さな娯楽として消費さ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.9

大海に出て自由になれたと思っていても、結局は母の羊水の中で泳いでいるに過ぎない。
あとはゆっくりと子宮に沈んでいくだけ。


ドラッグとアルコール、スラムに匂い立つジャンキーなシュールレアリスム。延々
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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

2.6

不快系主人公のロードムービーって観るの辛すぎる。
一生つまらないし、一生テンポが悪い。
何を伝えたいのかも全然分からない。
どうしてこんなにキツいんだろう。ひとつに主人公の年齢設定を間違えたのはあると
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アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)

3.0

ロメロが教会から依頼されて制作した啓蒙教育映画。
ある老人が「大切なもの」を支払い入園できるアミューズメントパークという名の社会の縮図のなかでフルボッコに虐げられる様子をひたすらに描き続ける。啓蒙映画
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小さき麦の花(2022年製作の映画)

4.5

「ツバメの巣だ。ツバメが戻ってきたら困るだろうな。」

観ている間に印象が二転三転する。
私は弱者が理不尽に虐げられた時にみせる「いじらしい健気さ」が苦手だ。冒頭に引用したセリフは、ヨウティエたちの家
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ミニオンズ フィーバー(2022年製作の映画)

3.9

港区女子の女子会トークはひとつの話が完結する前にあっちこっちに飛び回るが、ミニオンシリーズもそれと似たデタラメな楽しさがある。
ひとつの面白いが脳内に60%くらいしか浸透してきていない段階で、また別の
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ロバート 最も呪われた人形(2015年製作の映画)

1.2

クソテンポアンドクソカット割り
コロッケそっくりに魔改造されたロバート人形の怖さも全く活かしきれずに終戦
これを観るならフローリングを見ている方が面白い

本家のロバート、まさかのシュタイフが創ったか
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コリーニ事件(2019年製作の映画)

4.7

「求めるのは正義だけだ」

時間を忘れさせるほど軽快な展開するのに、その実は骨太な法廷サスペンス。
とてもスムースなのに超濃厚、という稀有な映画体験ができた。

ひとつの殺人事件を皮切りに、ドイツの歴
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キャンディマン(2021年製作の映画)

3.6

ステレオタイプによるスティグマや、無意識下に於ける差別などのテーマに取り組んできたジョーダンピール製作の本作は、より直接的な形でBLM運動に密接するようなテイストになっていました。
『ゲットアウト』や
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リング(1998年製作の映画)

-

原点にして頂点とは正にこの事。
金字塔とは正にこの事。

緩急の付け方が異様に上手い。ジャンプスケアがほぼ皆無なのにこの恐さ、この嫌らしいジットリとした空気感、正真正銘天賦の才だと云っていい。

貞子
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バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

4.5

「仲が良すぎるのよ」

バグダッド・カフェに流れ着いたひとりの女性が、そこに集う変わり者たちと触れ合い心を通わせていく王道展開
をたった一言で破壊する勇気

ハリウッドのご都合主義を一蹴するインデペン
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

5.0

2023年ベスト映画です。

本日11月30日、水木先生の命日に本作を鑑賞できて嬉しく思います。

さて、本作はホラーの要素を主軸に据えて、戦争、イエ、妖怪、恋慕、陰陽師の裏鬼道まで、多彩なエッセンス
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

4ヶ月前、特報が出た時から楽しみにしていました。戦後まもない日本、家屋がゴジラのしっぽで薙ぎ払われていく凄まじい迫力の映像を、恐怖のあまり少し涙を浮かべながら見ていました。それにしても、ひどく辛い映画>>続きを読む

最高の花婿 ファイナル(2021年製作の映画)

3.6

異文化大乱闘スマッシュブラザーズの最終作品。
筋金入りのレイシストもびっくりの差別系コメディが遂に終わってしまう。
シュールでシニカルな独特のローファイな空気感はシリーズを通して観客の乾いた笑いを誘う
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死を告げる女(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

序盤の劇中ニュース番組で親子心中について精神科医が語ったことが割と全てな気がしていて。
自分の人生が不幸せだと子どもの人生も不幸せになるはずだという思い込み。そんな危険な同一視が親が子どもにかける呪い
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

4.7

I choose both.

『ライトハウス』では北欧神話をベースにメタファーにメタファーを重ねるような難解さで、一度の鑑賞では理解しきれなかったのに比べて、本作にそんな難しさは一切ない。
「復讐」
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い(2013年製作の映画)

3.4

新キャラ除霊師との「こっちは命かけてんだよ」の応酬に、まさかの敗北気味の工藤。
ファイル4からタガが外れたおふざけ演出は本作でも健在、というか、あの伝説の時空ワープシーンを転用する始末。どんどん味をし
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テリファー 終わらない惨劇(2022年製作の映画)

4.4

至上のカタルシス、テリファー2

初作のレビューでも綴ったように、やっぱりアートザクラウンの魅力は「しっかり被弾するところ」にあると思っている。まぁ、その結果死ぬか死なないかは一度置いておいて。アート
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

4.5

たった一つのボタンの掛け違いが、阿鼻叫喚の不協和音を生み出す。
全てが絶妙に噛み合わないむず痒いボルテージが高まり、まさに「ボイリングポイント」へと向かっていくその様こそスリラーの真髄と云ってしまって
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戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さん(2012年製作の映画)

3.6

8月15日の午後12時半くらいのこと〜天気がいい〜

カゲロウデイズの世界線に迷い込んでしまった、化け物もチビる鬼ディレクター工藤。
序盤から生娘2人を前に「やばいおじさんだよ。強姦はしないから」と謎
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アナベル 死霊人形の誕生(2017年製作の映画)

4.2

ハイクオリティな死霊館ユニバースの中でも、今作はいい意味でスケール感の小ささが印象に残る。舞台も殆どひとつの邸宅の中で完結し、派手な演出も少なく、終始ジットリとした雰囲気で攻める良質なお化け屋敷系ホラ>>続きを読む

人工の夜景(1979年製作の映画)

3.6

ゾンビ化したウッディのような男の幻影夢想

薄汚い俗世の夜、人工の夜景を鈍く裂きながら進む鉄塊の路面電車(トラム)。その先に待ち受けているのは大聖堂。正に不可侵の領域であり、ミステリアスで無限の憧れを
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.7

ホタルは二通りの光り方をする
ひとつに交尾をする為、もうひとつ、餌をおびき出して捕食する為

湿地帯という生命の揺り篭の中 、「生きる」という命題の前に善悪の概念など通用しない。
そこには悲劇も喜劇も
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