T太郎

Mr.&Mrs.フォックスのT太郎のレビュー・感想・評価

Mr.&Mrs.フォックス(2018年製作の映画)
2.6
902
コメディだ。
主演はユマ・サーマンとティム・ロス。

どちらも好きな俳優である。
かなり期待して鑑賞した。
・・・だが、しかし・・・

一つ一つの場面は十分面白いのだ。
大笑いするような作風ではないが、終始ニヤニヤしながら観られる作品ではあったのだ。

だが、全般的に盛り上がりに欠けるというか、見せ場がないというか、目新しさがないというか・・・。
端的に言えば低調と言わざるを得ないのだ。(個人の感想)

残念至極である。

邦題からスパイ物を想像していたのだが、全然違った。
ハリーとピーターのフォックス夫妻はコソ泥なのである。

二人はロンドンで女ボス、イリーナのお金を使い込んでしまう。
カバン一杯に詰め込まれた札束を一晩で酒代や博打で使い果たしてしまったのである。

これはヤバい。
イリーナは恐ろしい女だ。
何の躊躇もなく無関係の人を殺すような冷血女なのである。

夫妻はLAへと逃れた。

そこにはピーターの前妻がいる。
いまや、超セレブだ。
常にごっつい指輪をしている。

よし、それを頂こう。

だが、まごまごしているうちにイリーナもLAに乗り込んで来る。

果たして夫妻の運命や如何に!
そんな物語だ。

イリーナ役はマギー・Qである。
これまでも彼女の出演作品は何本か観ているが、あまり印象に残っていなかった。

しかし、今作のマギーは非常にいい。
実に美しく無慈悲で冷酷な女ボスを好演している。

しかも、常にセクシーな出で立ちなのだ。
何も知らない間抜けな男が近づこうものなら、たちまちのうちに脳天を撃ち抜かれるはずだ。

私などはその筆頭候補と言えるだろう。
私の果敢なチャレンジに拍手だ。

ピーター役のティム・ロスが実にいい味を出している。

ピーターは終始飲んだくれていて、観終わった後に、
「一体、何の役に立っていたのか?」
という疑問が浮かぶくらい結局は何もしていない。

それでいてなぜかモテるのだ。
男女問わず。
そんな役柄を飄々と演じているティムにも拍手だ。

もちろんユマ・サーマンも良かった。
実に美しい。
彼女のコメディ演技はちょっと珍しいかもしれない。

今週はユマ・サーマン祭りだ。
既に「キル・ビル」も借りている。
ユマ祭りだ。
わっしょい、わっしょいである。

・・・などと無理をして空元気を出してみたが、やはり作品は低調であった。
これだけの有名俳優を揃えて、この結果は実に残念だ。

今後の奮闘を期待する。
(何様?)
T太郎

T太郎