YAZ

あの頃エッフェル塔の下でのYAZのレビュー・感想・評価

あの頃エッフェル塔の下で(2015年製作の映画)
4.2
アルノー・デプレシャンの観る

人類学者で外交官のポールは久し
ぶりに祖国フランスに帰国するが
空港で同姓同名出生日出生地も同
じ別人のパスポート存在からスパ
イではと疑われるがの話

こんなあらすじでミステリー?か
で観たら3部構成からなるポールの成長
記でスパイ云々のエピソードの裏事情は
2部で語られてる

19歳の恋エステルとのエピソード3部
に多くの時間割いてるけど初恋を回想す
る切ない物語でもなくあくまでもポール
の半生記。エステルもイロイロあったよ
ねの一つに過ぎないのではないかな

ポールという男はあたりはソフトでも実
は相当に意志が強くここまで自分の思い
描いた通りの人生を生きてる。良く言え
ば自分も周囲も両親さえも客観的に冷静
に見ることが出来る男でこういう男に成
るだろうなの過去も語られる。
エステルとの恋も彼女にとって自分の存
在は?と振り返りつつ客観視してます

映画自体も恋に溺れる風な温度上がるこ
となく演出も一部凝ってますがどちらか
言えば古典的なフランス映画寄り

エステルとの恋物語にした方が売り易い
のでこんな邦題付けてるけどあくまでも
ポールの物語で彼女とのエピソードに偏
ることなく観るとポール何者かが浮かび
上がる様で面白かった

デプレシャン観るといつも出て来るマチ
ュー・アマルリック。エステルが頭をよ
ぎるがそれも一瞬で翌朝は普通に仕事に
行ってそうなポールはそんな男かと
YAZ

YAZ