横山やすしの演技力がもう少しどうにかなればどうにかなったかもしれない作品です。
暴力が吹き荒れる、というレベルを遥かに超え暴行、強姦、傷害事件は当たり前、死人が出ない週は平和だったと言われる仁義泣高校に横山やすし演じる教師・黒岩鉄夫が赴任するというお話。
いわゆる舐めてたやつが殺人マシーンだったモノです。
そういう意味で横山やすしの風貌はこのジャンルにぴったりです。
まあ関西で横山のやっさんを舐めるヤツはそうそういないですが。
「男組」の青雲学園をも超える荒れっぷりを見せる生徒達に対して一切対話せずに暴力はより強い暴力で黙らせるという、よく考えたら珍しい教師物でした。
黒岩先生に比べたらGTOの鬼塚なんて聖人君子ですよ。
満を持して登場する武力闘争を是としてナチスルックで洗脳、拷問当たり前の高校生である霧原のむちゃくちゃさが昭和のマンガのおおらかさを思い出させてくれます。
紳助竜介や伊東四郎、長門勇をはじめ、若き日の陣内孝則や渡辺裕之、武田久美子、売れる前の高田純次、おニャン子加入前の工藤静香、声優の川村万梨阿など今観ると超豪華な出演陣が魅力でもあります。
でも観終わると西川のりおしか覚えていないくらい西川のりおが目立ってます。
あと横山やすし、木村一八の親子2人のめちゃくちゃな棒演技も味わい深いですね。
なかなか爆発しない為、横山やすしの影がかなり薄くなっています。
めちゃくちゃナンセンスな展開なのにラストのアクションはガチというこの構成は「ベイビーわるきゅーれ」の先祖かもしれません。
あ、すいません。言いすぎました。