【過去に観た映画】2018.5.5
とてもいい映画だった。
大女優シャーリー・マクレーンが個性的な女性を熱演。
コメディなんだけど、胸が熱くなり、最後は涙が自然に頬をつたう。
新聞のお悔やみ欄を見て、
自分の訃報記事はどう書かれるのかを気にしたハリエットが、
若訃報ライターのアンに依頼する。
アメリカでは、自分の訃報記事を書く人が、増えているという
事実から着想を得た脚本家がこの話を思い付いたというだけあり、綿密な脚本は、全てがつながっていく。
ビジネスで成功したハリエットは、危険を恐れずに何でも自分で決める性格。
で、対称的にアンは夢がありながら、危険を恐れ、飛び込めない性格。
二人に加え、黒人の少女がいい味を出し、世代の違う女性三人を対比させ、影響しあっていく過程が素敵に描かれる。
年上の人が若い人に何かを伝える時、「私の若い頃はね」と、過去の武勇伝を語る人が多いが、ハリエットは、
81才でDJデビューするなど、
常に“今”の生きざまを見せるのだ。
いつだって、人生はやり直しが
きくし、始めるのに遅いことなどないってことを強く胸に刻んでくれる。
もちろん、それが全て
うまくいくわけじゃない。
だけど、失敗を恐れずに挑むことの大切さ、そこから見えるものを教えてくれる。
夢に向かっている人、何かに躊躇してる人により強く、響く映画かも。
音楽、特にレコード好きな人は、より楽しめると思う。
ハリエットがラジオのマイクに向かい、「いい一日を、ではなく、自分に正直で、意味のある一日を」という言葉をリスナーに投げ掛ける。
その言葉が心に染み入る。
