Yutaka

サラダデイズ SALAD DAYSのYutakaのレビュー・感想・評価

サラダデイズ SALAD DAYS(2015年製作の映画)
3.5
イアン・マッケイの偉大さがよく分かるドキュメンタリー。"Straight Edge"で示していたのはハンブルな啓蒙では無く、音楽と真剣に向き合う事だったという事が後のフガジでの成功で決定づけられる。ディスコードの設立といい、DCのシーンはこの人を中心に回っていたという位重要な存在。
タイトルこそ『SALAD DAYS』だけど、内容はマイナースレットとその周辺が築き上げたDCハードコアシーンのまやかしから如何に脱却していくかという、シーンの誕生と衰退、そして脱皮を捉えたもので興味深かった。こういったカルチャーの形成はこの時代特有のものだと思うけど、近年ではPlayboi Carti率いるOpiumによるファンダムの形成がこのDCパンクシーンを彷彿とさせる。実際にCartiが"Whole Lotta Red"でLAのパンクZINEの"Slash"をアートワークで引用するなど、彼自身のアティチュードにパンクは表れていたけど、実際にファンダムまでパンクスのようになっていくのはとても面白い現象だと思う。
劇中でゴーゴーというソウルのジャンルとDCのハードコアシーンが接近していたのが初めて知って面白かった。というか、ゴーゴーっていうジャンルを初めて知った。勉強になります。
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