にゃお

火の山のマリアのにゃおのレビュー・感想・評価

火の山のマリア(2015年製作の映画)
3.9
舞台はコーヒー農家の国、グアテマラ。

(※メキシコのすぐ下!スペイン語圏)

自然に囲まれ、火山の麓で伝統的な暮らしを続けるマヤ人たち。

生活は貧しい。彼らはマヤ語しか喋れない。


主人公のマリヤは両親とこの地で暮らす。

貧困、結婚や妊娠、人身売買、と扱われるテーマ自体は息苦しい。

だけど目をそらすことができないのは、日本で生きる自分たちも経験する感情や、人間の生活そのものがそこに描かれているからだろう。

彩られた伝統衣装はそれらを象徴するように染められていて、美しい。

そこにあるのは人間の生き様と愛だった。

俳優すごく良い。

マリヤも、その母親も、とても良い味を出していた。

いろんなことが起こる。

その時々のマリヤの感情は、彼女の目で語られる。
何があっても娘を責めず、守ろうとする両親の姿は心に刺さった。


私たちにの理解に及ばない貧困の形が、上手く描かれている。

そういう地では特に、女性は生きづらい。
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