停滞

Out 1(英題)の停滞のレビュー・感想・評価

Out 1(英題)(1971年製作の映画)
4.6
通常の映画とは時間感覚を異にする映画。もし近いものがあるとすれば、濱口竜介監督のハッピーアワーかと。演劇の練習は(即興なのかな)どこに向かうかさっぱりわからないままそのシークエンスが丸々カメラに記録される。ハッピーアワーで言えば、ワークショップが該当する。会話の尺もどことなく似ている気がする。と言ってはみたものの、ハッピーアワーはシークエンスの長さとサブテキストなどを用いた演技の深化が特徴的なのに対して、Out 1は即興を追求してプロットと人の在り方の両面において物語的な収斂を跳ね除けた無軌道さを獲得しているので成り立ちは全く異なるのかなぁ。

正直見終わってみると長かったような長くなかったような。2時間の映画みたいに出来事が詰め込まれているわけじゃなく、何か(演劇の求めるもの、thirteenのエニグマ、renaud, igor, pierre, etc)に向かって発散と収縮を繰り返すように心地よく揺れ続けていた。

ジャン・ピエール・レオ(Colin)もいいけど、ジュリエット・ベルト(Frédérique)が好き。セリーヌとジュリーがまだ未見なので非常にみたい。thirteen game10回くらいやってみたけどで全然できねぇ。あと海のショットすげー美しかった、フィルム的な色彩。
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