Stroszek

セントラル・インテリジェンスのStroszekのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

高校のときが全盛期で、20年後には平凡な会計士となって中流階級生活に飽き飽きしている元最優秀生徒と、高校のときは肥満児で、20年後にはマッチョなCIAエージェントとなった元いじめられっ子がタッグを組み陰謀に挑む。

文化的含意が何重にも織り込まれている。元いじめられっ子ロビー・ウィアディクト(weirdo+addict?)が大好きな映画が『すてきな片想い』("Sixteen Candles")だということが何度も言及される。ジョン・ヒューズ好きな黒人男性(ドウェイン・ジョンソン自身は黒人とサモア系のハーフ)というだけでも珍しいのだが、彼が過去憧れた英雄高校生カルヴィン・ジョイナーは「俺は黒人だから『すてきな片想い』は観ない」と言う。また、CIAエージェントとなったカルヴィンにロビーは、「黒人のウィル・スミスになれるぞ」と褒める。カウンセリングへの抵抗感など、黒人男性とアメリカの白人文化との関係性に関する文化的リファレンスが多いので監督も黒人男性かと思ったら、ローソン・マーシャル・サーバーは白人だったので少し驚いた。

その事実を頭に置いて振り返ると、カルヴィンの同僚の白人男性やロビーをいじめていた白人のいじめっ子トレバーの過度に下衆な人物造形も味わい深い。

オフィスというロケーションを利用したアクションシーン(コーヒーメーカー、郵便カート、ネクタイによる放火等々)が活劇のピークであとは右肩下がりのように感じたが、アーロン・ポールとメリッサ・マッカーシーの出演にはボーナス感があった。
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