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ダンケルクの8bitのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
2.0
毎度、変化球や魔球のような映画で我々を幻惑するクリス。
あまりにもトリッキーな球を投げてくるので、時として我々も受け止めきれない事があり、それが良いところでもあり、悪いところでもある。
本作も変化球で魔球だが、受け止めきれないほどではない。ただし投げてきたのがボウリング球だったみたいな。

戦争映画というだけで普通の映画以上に体力を消耗するのに、それが三つの視点と時間軸が同時進行で展開するものだから、本当に疲れる。
あのシーンとあのシーンが繋がって、あのシーンのあれはこのシーンのこれなんだな、みたいなのが延々と続く…。
しかも大仰な音楽鳴りっぱなし、耳をつんざくような爆発音鳴りっぱなし。本当に疲れる(二度目)。
ストーリーらしいストーリーがほとんど無いのは〝戦場に放り込まれた〟という臨場感のみを味わわせるためだと思うけど、だとしたらブツ切りのドラマを交互に見せる意味は何なのだろう…。

〝IMAXで観るべき〟とか〝IMAXじゃなきゃ意味が無い〟みたいな声ばかり聞くけど、そこまで迫力のある画づくりだったかなあ?鳥肌の立つような凄いシーンもなかったし。
広告写真みたいに綺麗ではあるけど、割と簡素で余白の多いスカスカな映像だったと思うんだけど…。IMAXで観たらそのスカスカ感がより際立っちゃうんじゃないのかな?
IMAXなんて手の届かないような田舎民の嫉みに聞こえますが、ええその通りですよ笑
でもさあ、IMAXカメラで撮ってIMAXでしか楽しめないような映画なら、いっそのこと普通の劇場公開なんてしなきゃいいじゃん。
普通の映画館で観てる人(おそらくこちらの方が圧倒的に多い)は欠陥品を見せられてるってこと?

戦争映画のスペクタクル感と変なアート感が中途半端に混じり合って、終始居心地が悪うございました。
なんだか一ヶ月後には内容を忘れてしまいそう…。

同じ戦争映画なら「ハクソー・リッジ」の方が断然良かったです。
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