焙煎マン

鬼談百景の焙煎マンのネタバレレビュー・内容・結末

鬼談百景(2015年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

それぞれ怖さにムラがあるけど、全体的に超つまらないという作品も無かったので総合して良かったと思う。ただ、10作しか映像化してないのに百景ってやや、詐欺っぽく感じる

『追い越し』
映像がややチープでギャグっぽく感じた。
掴みとしてこれを持ってくるのはどうなのかとも思ったが、短さは丁度いいのかな……

ミラーに合成された幽霊が特に面白く感じてしまった

『影男』
これは普通に怖かった。
日常でもバァン!って音聞くとかなりビビる人なので映像のホラーっぽい嫌悪感も相まってほどよく怖かったです。

『尾けてくる』
ややイマイチ
怪異がぼーっと立っているだけで特に何をしてくるわけでもない。
短編だからしょうがないんですが、怪奇現象が起きるヤマがすぎると興味深いフリがあるわけでもなく普通に終わってしまう。

何をするでもなく立ってるだけの人って不気味ですよねぇ!?と言われても待ち合わせとかちゃうんか?と思ってしまい。あまり恐怖に共感できなかった。

『一緒に見ていた』
ちょっとギャグっぽい終わり方
特に肩に手が置かれて慣れてきたかのように怖がるわけでもなく振り払い続けるシーンはカップルのイチャイチャのように見えてしまい、怖がりにくかった

『赤い女』
途中までは怖かったんですが、赤い女が思ったよりもアクティブで怖さ通り越してビックリ。赤い女が来ると言われる噂話も「話をすると赤い女が来るんだって」以上の情報がなく、何者なのか?何故噂をすると来るのか?が分からない

不条理ホラー寄りなのだろうけど、その噂話をほかの人に伝えれば回避出来る。というルールも貞子劣化版みたくみえてしまい、新鮮味に欠けた

そもそも噂聞いたらキレるくせに知らない人に教えたら消えるってどういうことやねん…

『空きチャンネル』
イマイチでした
もう少し謎の女のラジオを魅力的に映してくれたら依存してしまう怖さと共存出来たかも。

『どこの子』
主演の先生が大阪弁で「なんやねん」「待てや」等のセリフで少し漫才めいて見えた

先に逃げるように帰った英語教師もキャラが立っていて怖くはないけど面白かった

『続きをしよう』
雰囲気は良かったのですがオチが少し読みやすかった
その割には墓で遊ぶ→誰かが怪我をする→怪我した子が帰る→墓で遊ぶの前振りが繰り返し行われ、もうオチ読めてるんだけどなぁ…と他の短編が比較的テンポよく消化されるからこそ長く感じてしまう。

遊びたがる謎の存在のビジュアルは良かった

『どろぼう』
こちらもあまり怖く感じなかった
裏でヒソヒソされる田舎コミュニティのほうが怖くないですかね…?
妊婦の旦那さんが出てきたらもう少し印象が変わったかも

『密閉』
トリを飾る一編の割には奇麗に後味悪くなく終わったなという印象
白石監督は好きな監督だけど、脚本から白石監督ではないので全体に白石イズムが出てはいなかったと思う
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