Finn

パターソンのFinnのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
3.8
バスの運転手パターソンの何気ない7日間の日常を、様々な詩と共に描く穏やかな作品。

毎日繰り返す決まったルーティンの中で、特に大きな事件は起きないものの、それでも日々違うことが起きていて、それがとてもリアル。
ちょっと良いことが起こる日もあれば、何かしら上手くいかない日もある。それが日常であり人生だよな〜と思った。

作中で差し込まれる数々の詩がとても美しい!ポエムは普段あまり興味がないけど、風景や静かなBGM、そしてアダム・ドライバーの声と相まってスッと心に入ってきて心地よかった。

パターソンは穏やかで優しい一方で、本心がイマイチ読めない不思議なキャラクターだったけど、相性の悪いワンコとの掛け合い(?)が面白くて笑っちゃった。
あんなに全肯定して暖かく見守ってくれる人が隣にいたら良いだろうなぁ。

アダム・ドライバーはどちらかというと苦手で、出演作品もあんまり観たいと思わなかったけど、今作はすごく役に合ってる感じがして良かった。
いつも真顔か少し困ったような顔してるから、笑うとなんだかホッとする(笑)

この不思議な心地良さは何だろう?と思って監督の作品調べたら、"Only Lovers Left Alive"の監督だった!あの作品も静かだけど好きだったんだよな〜他の監督作品も観てみよう。

変わり映えしない毎日を送っているようだけど、ちょっとした幸せを感じながら生きようと思わせてくれる、心が落ち着く作品でした。
Finn

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