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パン・タデウシュ物語のmhのレビュー・感想・評価

パン・タデウシュ物語(1999年製作の映画)
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ポーランドでは知らないものがいないという国民的な物語を大物映画監督が映像化するという企画でポーランド国内で超ヒットしたけど、ほかの国のひとたちにはいまいち面白さがつたわらないという変な歴史もの。
大国の趨勢に自国の未来がかかっているという、ヨーロッパの小国のありかたが、なんだかんだ新鮮。扱っているのは小さな貴族の小競り合いだが、そんなことが中世ヨーロッパで幾度となく繰り返されてきたであろうことが想像できていいね。
在りし日のアンジェイ・ワイダの反政府スタンスは、共産主義へのカウンターというより、愛国精神からだったというのは後期の作品で明らかなんだけど、こうもはっきりと示されるのが少し残念な部分でもあった。まあ、第一線で活躍し続けている時点で推して知るべしなんだろうけど。
面白かった。
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