メキシコで正体不明の宇宙人に仲間を殺され、戦利品を得たマッケナ大尉。
戦利品は私書箱へ送るも料金不足。発達障害ながら高知能の息子ロリの手に渡る。
宇宙人については政府は87年から調査、そしてリバースエンジニアリングをしているという陰謀論的背景があり、その事実は隠蔽、マッケナも施設へ移送されることに。
というところから献体であったプレデターが動き出し、訪れていた生物学者ケイシー・ブラケット博士と移送されるバスに乗っていた軍の問題児達を仲間に、マッケナの息子ロリを巡ってマッケナ達とCIAとプレデター、そして進化型プレデターの四つ巴の戦いが始まる。
というようなお話。
まず良いのは、マッケナとネブラスカを始めとする仲間達。
それぞれのキャラクターを上手く描いており、ややおバカ・欠けている所もありつつ実は皆仲間思いで紳士なナイスガイ。
凸凹で、何かが余分で何かが足りない、でも決して悪人ではない仲間達とケイシー、そしてマッケナの間に自然と生まれていく絆の描き方が良く、ついつい顔がほころんでしまう、そんなシーンが多々ある。
エイドリアン・ブロディ主演「プレデターズ」も異なる人生を歩みながら戦いを続けてきた者達が突如として仲間になるわけだが、本作の方がこの仲間の描き方はずっと良かった。
主演のボイド・ホルブルック、男前なのはもちろんだがヒーロー然としており丁度良い印象。
そして脇を固めるまるで参謀のように落ち着き払い、また男気に溢れたネブラスカを演じたトレヴァンテ・ローズの存在感はこの作品には欠かせなかったのではないだろうか。
メンバーの中で紅一点のケイシー・ブラケット博士を演じるオリビア・マン、この作品以外で見たことがないが(あっても印象に残らなかったのか?)、美人でキリッとしていて非常に良い。ジャック・リーチャー/NEVER GO BACK でコビー・スモルダーズを見た時のような、切れ味の良さを感じさせる。
総じてキャストやキャラクター造形は良かったように思う。
ストーリーにやや物足りない部分や、宇宙犬は結局どうなるの?などの疑問が残り、その辺りもきちんと説明付けられていれば3点台後半でも良いかもしれない。
音楽も含めて、ハリウッド的な印象を醸し出し、いわゆるプレデターとはやや違った味わいのある作品でした。
私はこの仲間達のキャラクター、非常に好きな部類で良かったです。