そもそも当時60歳を過ぎたユペールがレイプされるという設定だけでも異常（役では40代らしいけど40代には見えない）。だからこの後に何が起ころうともそんなに異常には思えない脳内麻痺感。ユペールに似合いすぎるぶっ飛んでる役でした。
連続殺人犯の父と色情魔みたいな母に育てられたミシェル（ユペール）がまともに育つのは難しい。マスコミや世間にさらされてきたのにゲーム会社の社長にまで上りつめたということは頭脳明晰で強靭な精神力のはず。だから、レイプされても平然としていたのは当たり前の行動に思える。
ミシェルが最強と思っていたら、さらなる最強女がいたという。ラストの対決は「ベネデッタ」じゃん笑。男なんて皆んなアホだから女がいいのよ的ラストもよかった。監督が女性に敬意を払っている人なのが伝わり、フェミニズム作品だと思いました。だから嫌悪感は感じなくて清々しい。
まともな人がひとりもいなかったけど、人間なんてみんなどっかおかしいのさ、ふふ…と変態監督がつぶやいていそう。どこかでお茶目なんですよね。意外性のあるレイプもので面白かったです。
