ピンフまんがん

ありがとう、トニ・エルドマンのピンフまんがんのレビュー・感想・評価

3.8
なかなか日本ではお目にかかれないような〝ギャグ〟であった。どうも監督さんご本人が、(女性監督です)そもそも悪戯好きで父親に冗談で入れ歯をプレゼントしたら実際に父親はそれをつけていて悪戯し返していたらしい。
ラストはカルトチックにもなるものの見応えはある。お父さんの演技も破格でっせ。
ラストの「別れ」がテーマの一つでもある。ただ個人的には、この映画はある意味笑って済ませるジョークとそうじゃない真に受けて怒ってしまうジョークがあったりする。その温度差を各自で捉えさせるような感じもあるのではないだろうか。日本ってジョークには何だかんだで厳格で(むしろSNSが発達した現代のほうがよりジョークが通じなくなっている)本編も実際には日本社会ではできっこない演出。そういうさじ加減にあえて挑んだ意味合いもあるのかなと思っております。