キッチュな残酷ドキュメンタリーの印象が強いヤコペッティ、最後の劇映画である本作は確かにエログロでもあるけれど、それ以上に不条理ファンタジーとしての趣がありなかなかの掘り出しもの。
どこかブニュエル「銀河」やホドロフスキーの一連の作品、フェリーニの「サテリコン」、パゾリーニ「ソドムの市」、マカヴェイエフ「スウィートムービー」などに通底するアナーキーさもあって、監督への先入観がなかったならアート文脈でも評価されていた、かも。
何にせよこの邦題ではアート界隈の方々は褒めにくいだろうけど。
「大残酷オススメ!」なんて口が裂けても言わんだろうて。
大残酷オススメ!