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マリアンヌのotomisanのレビュー・感想・評価

マリアンヌ(2016年製作の映画)
4.3
 欧州での戦争の敵の近さに緊迫を覚えた。
 航空機で数十分の敵地に工作をかける。ケベック人がパリっ子に扮してモロッコでドイツを騙す。ドイツ人がフランス女と偽ってケベック男と添い遂げる。ロンドンのナニーが総統に忠誠を誓う。距離の近さばかりでなく、見た目の近さも人を惑わす。
 愛で惑うところが無かろうと、敵工作員の連れ合いに生きる余地はない。戦時で敵地なので。そんな結末でもいい映画だと感じてしまい、マリアンヌには済まない気がした。
 ところで、肝の太さと言うのか、戦時下のパーティーの場面。何の見覚えかと思ったが、戦意高揚映画の「ロンドンは眠らない」だった。あれにも舌を巻いた。
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