梵

闇金ウシジマくん ザ・ファイナルの梵のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ウシジマくんのファイナルに相応しい終わり方でした。
12年前の過去と絡めて進んでいく物語。とても素晴らしかったです。

内容は、過去作品のような闇金業というよりかは、山田孝之さん演じる丑嶋くんの過去に関する物語。
ライノーローンの二人も、綾野剛さん演じる戌亥も出てくるオールキャスト集結で見応えがとてもありました。

特に過去の学生時代を演じていた子役の子達の再現度が高くとても良かったです。丑嶋馨を演じた狩野見恭兵くん(現代:山田孝之さん)、戌亥を演じた相澤侑我くん(現代:綾野剛さん)、柄崎を演じた江口祐貴くん(現代:やべきょうすけさん)そして今作でキーパーソンとなる竹本優希を演じた朝陽くん(現代:永山絢斗さん)は感動するほどでした。
犀原茜を演じた玉城ティナちゃん(現代:高橋メアリージュンさん)は少し雰囲気が違うかな、と感じましたが三池友弥くん演じる鰐戸三蔵(現代:間宮祥太朗くん)に行う”死のキス”の描写は恐ろしくも美しいものでした。
そして三蔵を演じた間宮くんのビジュアルが衝撃的すぎて、間宮くんと分かっていても理解しがたい...。
鰐戸三兄弟がこれまたイカれていて観ていて笑ってしまいます。安藤政信さん演じる長男の鰐戸一はさすが長男なだけあってまだまとも。
YOUNG DAISくん演じる次男の二郎もまだ教養はあるほう。三蔵だけがずば抜けて頭がおかしいけれど、戌亥が「東大に入ったって噂もある。」と言っていたので頭が良いかどうかは謎のままです...。

竹本が二郎に声をかけられて入る事になる誠愛の家(ラブ・ハウス)の同じ部屋にいるモロ師岡さん演じる榊原室長が歌う「誠愛音頭」は頭から離れなくなります。日々つい口ずさんでしまう...。
逃げ出そうとした黒田への拷問、マキタスポーツさん演じる村井への一生モノのブラジャーの刑、など三蔵の考える拷問は普通の人では考えられないようなものばかりで、これぞウシジマくん!という感じです。

同時進行で進んでいく真飛聖さん演じる今井万里子と、八島智仁さん演じる弁護士の都陰亮介。都陰の下で働く真野恵里菜さん演じる樫原あむ。都陰法律事務所に潜入捜査に行く戌亥の切り替えの格好良さは見ものです。
事務所の玄関に立って、あむちゃんを待ち伏せしている戌亥の格好良さも尋常ではない。あんな格好良い人に「こんばんは。」なんて声を掛けられたら恋が始まってしまう。

今回のメインはやはり過去と関わってくる鰐戸三兄弟と竹本の話ですが、人質として捕らわれた柄崎と崎本大海くん演じる高田の社長愛は素晴らしい。
特に柄崎の社長を慕う姿勢は、12年間変わっていなくて思いがけず感動してしまいます。柄崎が丑嶋くんを慕う理由も過去のシーンを観れば分かります。
柄崎の母親がまた良い...。キリン好きです。丑嶋くんを自分の子供のように可愛がってくれる柄崎母と、喧嘩をしに行く柄崎をいつも通りに優しく送り出す母親の何気ない優しさにこれまたほろっと。

原作では、丑嶋くんがウサギ好きという設定が多く生かされていますが、その理由も分かります。しかも割と感動する。

集大成という言葉がまさに似合う作品だと思います。
何回観ても感動して楽しめます。

私も戌亥の実家のお好み焼き屋に行きたーい。
梵